アンダーアース・アンダーウォーター 地中・水中図絵 アンダーアース・アンダーウォーター 地中・水中図絵 アンダーアース・アンダーウォーター 地中・水中図絵の試し読みができます!
作: アレクサンドラ・ミジェリンスカ ダニエル・ミジェリンスキ 編: 徳間書店児童書編集部  出版社: 徳間書店 徳間書店の特集ページがあります!
0歳の子と読みたい絵本ベストセレクションよりこの3冊をご紹介(1)
絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  「あかちゃんとのあそびえほん」シリーズおーなり由子さん はたこうしろうさん インタビュー

───絵は手描きで描かれているのでしょうか?

はた:もとの線は手描きで描いているんですが、今回は、赤ちゃんの表情にこだわりたかったので、最後まで細かい修正がしやすいデータにして入稿しています。眼の位置をほんの少しずらしたり、眼のかたちとか口のかたちなど、ディテールの世界になるのがはじめから分かっていたので。もとの線や、背景のマチエール、絵の具のタッチは、パステルとガッシュなどいろいろな画材で何パターンも手描きで描いてイメージを決めています。

───この下絵が、デジタルでかわいい赤ちゃんの姿になるんですね!

はた:下絵をスキャナでパソコンに取り込んで、それをアタリにして、筆や鉛筆で描いたパーツの絵をスキャンして、デジタルで組み立てていきます。別でマチエールを作成して、ベタ部分にそれも取り込んで重ねて使います。

───マチエールは何で描かれているのですか?

はた:アクリル絵の具でつるつるした固い紙にムラが出るように描いたり、水溶性の色鉛筆で描いて、水でにじませたりして質感を出しています。

───習作を重ねていまの形になったんですね。どの赤ちゃんの絵も本当にかわいいです。一作目の『ぶう ぶう ぶう』の表紙も、赤ちゃんの 口元がなんともかわいいですね。

はた:この顔は何回も描き直しました!

おーなり:赤ちゃんって絵にすると、かわいくならない! と、がんばってました(笑)。

───赤ちゃんは、シンプルに描こうとすると、大人と比べて絵に描くパーツも少ないですね。眉毛もあまり描かないし、眼も黒目がちで。表情の変化を描くのが難しそうです。

はた:絵で描く赤ちゃんらしさってすごく微妙なテクニックが必要なんです。ふとすると、すぐ年齢が上に見えてしまう。今回の制作中も、途中で「この絵は2、3歳に 見えるよ」とふたりに指摘されて。何が違うんだろうって見てみると、髪の毛の線が少し太くなっていたり、頭の髪のある部分の塗り方が、少し濃くなっていた り。ちょっとした違いだけで年齢が上がるんです。あと前髪の位置ですね。位置が下がると大人っぽくなるんですよ。

───髪の細さと、おでこの広さですか!

はた:この、赤ちゃんが歩いているシーンも、最初は、背中がきゅっと反ってたんです。でもそうすると赤ちゃんらしいたどたどしさがなくなっちゃうんですよね。だからちょっと猫背でウエストがない方が、赤ちゃんらしい。これも嫁さん(おーなりさん)に指摘されて今のラインになりました。

───よちよち歩きの感じがかわいいです!

はた:かわいくなることばかり考えていると、年齢の見え方が分からなくなってくるんです。「かわいくなれ、かわいくなれ!」って。「頼むからかわいくなれ!」って祈りながらやっています(笑)。

───絵本の赤ちゃんのモデルは息子さんですか?

はた:どうしてもそうなりますね。自分の子どもを一番よく見ているから。
赤ちゃんの月齢の想定は、歩けるようになってすぐ、結局10ヶ月から2歳ぐらいまでの月齢の子どもです。

おーなり:子 どもは、対象年齢が少しだけ上の本を読むのが嬉しかった りするから、はいはいができるようになったくらいのときでも、立って歩いてる子が出てくる本を読むのもいいなと思って、その月齢の設定にしました。絵本に は、段階的に、はいはいしているときも立っているときも入れています。

───『こちょこちょさん』と『まてまてさん』は、手と足が、独立したキャラクターになっていますが、これもラフのときから考えられていたのでしょうか?

おーなり:は い。もともと『こちょこちょさん』の文を書いたとき、おかあさんの手ではなく「手」さんが来てくれるイメージだったんです。でも「手だけ」という絵が、赤ちゃんにとって怖いイメージになったら嫌なので、形や色など、何回もやりとりしました。最初、手っぽくない、グローブみたいな形にしたら、動きがよくわからなくなって(笑)。 赤ちゃんの肌と違いを出すため色を薄くしたり、何度か修正して今の形になりました。夫(はたさん)は人間 の複雑なポーズを描き慣れていますが、今回は赤ちゃん絵本なので、できるだけ単純になるように、と意識して描いてくれています。

はた:例えば、ぎゅっとかかえる感じをリアルに描こうとすると、手が重なったりするんですが、赤ちゃん絵本ということで。この場面は動きをシンプルにして顔も手もしっかり見えるようにしています。


「こちょこちょさん」

───文章や構成を変えたところで印象に残っているところはありますか?

おーなり:『まてまてさん』の最後のシーン、最初のラフでは『こちょこちょさん』みたいにおかあさんが出てきていたんです。でも、まてまてさんの場合、最後におかあさんが出てくると、まてまてさんがすごく小さくなってしまうのと、キャラクターとしてのかわいさがなくなってしまう。
おかあさんを出すかどうか悩みました。『こちょこちょさん』はやっぱりおかあさんが赤ちゃんをぎゅっとだっこしてこちょこちょしたかったので、どうしても おかあさんが必要だったのですが、『まてまてさん』は、話しているうちに、おかあさんを出さない解決方法を見つけられたんです。

───どんな解決法だったのですか?

おーなり:まてまてさんは、赤ちゃんを「まてまてー」と追いかけますが、最後は赤ちゃんが、まてまてする側に回ってほしかったんです。 おかあさんを出さないと、この逆転する流れを作るのが難しいと思っていたのですが、ここで「つかまえた!」の場面を入れたことで場面転換のきっかけを作れました。


「まてまてさん」


「まてまてさん」

───このシリーズは赤ちゃん絵本ですが、文章も甘すぎず、子どもとの距離感がちょうどいいなと感じました。例えば、「パパ」「ママ」ではなく、「おとうさん」「おかあさん」という言葉を使われていますが、言葉選びはどのように意識されたのでしょうか。

おーなり:「パ パ」「ママ」は、実際自分たちが使ってない言葉というのもあるのですが、いつも、なるべく、読んでいて気にならない言葉を使おうと思っています。あたりまえの、すっとした言葉で、感覚的にぴったりくるリズムのも のがいいな、と思います。

───赤ちゃん絵本向けに、普段の言葉選びと変えた部分はありますか?

おーなり:赤ちゃんは知ってる言葉が少ないから、わざわざ意識してというよりは、自分が赤ちゃんと話すときに「こう言ったら伝わるかな」というのを、自然と選んでいると思います。

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おーなり 由子(おーなり ゆうこ)

  • 1965年生まれ。絵本作家、漫画家。おもな著書に『ひらがな暦』『幸福な質問』『モーラとわたし』(以上新潮社)『ことばのかたち』(講談社)『てのひら童話1〜3』(角川書店)『天使のみつけかた』『ラブレター』(大和書房)『だんだんおかあさんになっていく』(PHP)『あかちゃんがわらうから』(ブロンズ新社)など。翻訳の仕事に『たいせつな あなたへ あなたが うまれるまでのこと』『おにいちゃんといもうと』『ごはんのじかん』などがある。

はたこうしろう

  • 兵庫県に生まれる。絵本作家、イラストレーター。絵本に「ショコラちゃん」シリーズ(講談社)、『ゆらゆらばしのうえで』『ことりのゆうびんやさん』(以上福音館書店)、『なつのいちにち』(偕成社)、『むしとりにいこうよ』『みちくさしようよ』(ほるぷ出版)『雪のかえりみち』(岩崎書店)、『はるにあえたよ』「クーとマーのおぼえるえほん」シリーズ(ポプラ社)、『ぼくはうちゅうじん』(アリス館)、『はじめてずかん どうぶつ(1)(2)』(コクヨS&T)、童話の絵に『きかせたがりやの魔女』『あしたあさってしあさって』などの作品がある。

作品紹介

まてまてさん
作:おーなり 由子
絵:はた こうしろう
出版社:講談社
こちょこちょさん
文:おーなり 由子
絵:はた こうしろう
出版社:講談社
ぎゅう ぎゅう ぎゅう
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文:おーなり 由子
絵:はた こうしろう
出版社:講談社
ぶう ぶう ぶう
ぶう ぶう ぶうの試し読みができます!
文:おーなり 由子
絵:はた こうしろう
出版社:講談社
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