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作: 征矢 清 絵: 林 明子  出版社: 福音館書店 福音館書店の特集ページがあります!
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おそろしくも愉快な地獄の世界!『カレー地獄旅行』「ひげラク商店」安楽雅志さんインタビュー

カレー大好き! でも、野菜は大っ嫌い、そんな主人公・みちひとくんは、ある日、夕ごはんに出たカレーの中に飲み込まれてしまいます。飲み込まれた先にいたのはこわーい顔の鬼たちと、閻魔さま。閻魔さまの裁きを受けて、みちひとくんは「カレー地獄」に落とされてしまうのです。
昭和レトロな雰囲気の、インパクト抜群の絵が印象的な絵本『カレー地獄旅行』。とっても濃厚な「カレー地獄」の世界を描いたのは似顔絵師として活躍している「ひげラク商店」の安楽雅志さんです。「カレー地獄」が生まれた経緯、ページの端々に描かれた絵に込めた意味などを伺いました。

カレー地獄旅行
カレー地獄旅行の試し読みができます!
作:ひげラク商店
出版社:パイインターナショナル

きっと残さず食べたくなる。コワくて笑える激辛食育絵本。 みちひと君はカレーが大好き。でも野菜は捨てちゃえと手を伸ばすと、なんとカレーの中に吸い込まれてしまいます! 気がつくと、怖い顔をしたエンマさまによる「さばき」が始まり……。真っ赤な鉄鍋地獄にギョッ、くすぐり茄子の刑で泣き笑い、ルーの滝修行で大反省。はたしてみちひとくんは無事におうちに帰れるのでしょうか。飲食店の看板制作で培った迫力あるイラストによる、おそろしくもどこか愉快な「地獄」の世界。読んだ後にはきっと、おうちのカレーを残さず食べたくなる絵本です。巻頭と巻末にはそれぞれ「カレー地獄温泉郷MAP」と「カレー地獄商店街おみやげ案内」を掲載。地獄のスパイスをすみずみまでお楽しみください。

ひとりで描き続けた絵本から生まれた『カレー地獄旅行』

───『カレー地獄旅行』とても気になるタイトルですが、この作品はどのような経緯で誕生したのですか?

ぼくは普段、名古屋を拠点に似顔絵や看板の絵を描く仕事をしています。20年近くこの仕事を続けてきた中で、ある時期からオリジナルの絵はがきやシールを作って、ギフトショーなどのイベントに参加して、販売をしていました。そのうちだんだんと、おはなしも作ってみたい、絵本を描いてみたい……と思うようになって、数年前から、思い浮かんだアイディアをコピー本の形にまとめては、ギフトショーで販売していたんです。

───今回、コピー本を持ってきていただきましたが、どれもとてもインパクトのある表紙ですね。あ、『カレー地獄旅行』もあります!

『カレー地獄旅行』はぼくが4冊目に作った作品なんです。アイディアが思い浮かんでから、忘れないようにババ―っとラフを描き、3ヶ月くらいで作り上げました。

───そんなに早く!? 『カレー地獄旅行』は、野菜嫌いの、みちひとくんが、カレーの中に引き込まれてしまい、そこで、閻魔さまの裁きにあうというストーリー。この奇想天外なアイディアは、どのようにして生まれたんだのですか?

まず、ぼくが「カレー大好き」ということが一番にあると思います。それと、飲食店の看板を描くお仕事をいただくことが多く、食べ物を描くことを得意としていたことも理由に挙げられると思います。

───「カレー好き」と「食べ物の絵を描くのが得意」これがポイントだったんですね。

それと、ぼくには9歳の娘と6歳の息子がいるんですが、子どもたちがとても嫌いな食べ物が多くて、食事のときにいつも苦労していたんです。それで、好き嫌いを言う子はこんなひどい目に遭うんだよということを、伝える本があってもいいのでは……と思い、作品を作りました。それがギフトショーで編集者さんの目に留まって、運よく出版していただくことになったんです。

───コピー本と、この度出版される本では、絵のタッチが大きく変わっていますね。

そうなんです。コピー本は、黒いペンで線を描いて、デジタルで彩色しています。新しく出版された『カレー地獄旅行』は水彩絵の具を使って彩色してから、細部にデジタル処理を施しているんです。そうすることで、色の厚みが出て、カレーがより美味しく、地獄はより迫力満点に描くことができました。

───画材を変えることは、安楽さんのアイディアなのですか?

実は、絵本を出版する1年前、上野の森親子フェスタ(※)の会場内で、編集者さんが来場者の方に向けてアンケートを取ってくださったんです。それまで、どちらのタッチで描くか、ぼくも決めかねていたのですが、結果は絵の具の圧勝でした。そこで半年かけてすべて描き直すことになったんです。

※上野の森親子フェスタ……毎年5月に上野公園で開催される、子どもブックフェスティバル。


上野の森親子フェスタでの風景。アンケート中!


あなたはどちら派?

───本のサイズも、コピー本のときとは大きく変わっていますよね。

コピー本は、今よりも一回り小さいサイズの上、横長の判型だったんです。でも、編集者さんと相談して、今の形に変えることにしました。元々、お客様の要望に応じて、絵を描く仕事をメインにしていますからね。描き直すこと自体はそれほど珍しいことではありませんでした。ただ、イラストや看板を描く仕事と並行しながら、絵本を描く時間を捻出することは、なかなか大変でした。

───おはなしの冒頭から、「カーレース」と描かれたポスターや「華麗」という書、給食こんだて表がカレー尽くしであったりと、随所にダジャレや遊びが散りばめられていて、とても見ごたえがありました。

以前から食べ物のダジャレを描いた絵をたくさん作っていたので、ダジャレを考えることは得意なんです(笑)。「カレー地獄」と聞くと、こわい絵本のように感じる子どももいると思い、最初は楽しい印象を持ってもらいたいと、絵の中にニヤニヤと笑ってもらえる要素を入れました。

───野菜が嫌いで、カレーに入っている野菜も取り出してしまおうとする、みちひとくん。しかし、反対にカレーの中に飲みこまれてしまいます。そして閻魔さまの前で裁きを受け、地獄で悔い改めることになりました。ここに出てくるさまざまな地獄にも、安楽さんのこだわりを感じました。

「よこどりの罪」を切り刻む「包丁地獄」、「スキキライの罪」を焼き尽くす「鉄鍋地獄」、「わがままの罪」を出し切る「煮こみ地獄」、そして最後は「清めのルーの滝」で悪い心を清めます。本当はもっといろいろな地獄が思い浮かんでいたのですが、あまりたくさん描くと、全体が散漫になってしまうと思い、最もインパクトのあるものを厳選しました。ただ、どうしても入れたい刑罰などは、小さいイラストの形で登場させています。


包丁地獄


煮こみ地獄

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ひげラク商店(安楽雅志)(ひげらくしょうてん(あんらくまさし))

  • 1975年鹿児島県生まれ、広島県呉市育ち。愛知大学文学部卒。2000年より、プレジャー企画お絵かき隊の似顔絵師として名古屋を拠点に活動を開始する。鳥瞰図・飲食店の壁画や看板・観光土産など、『ニッポン』をテーマにダイナミックで懐かしさとユーモアに富んだ制作を行っている。作品「名古屋市大鳥瞰図」は名古屋市役所に常設展示中。アメリカでのTシャツ販売やパリでの個展・絵画販売など、海外での活動も広げている。www.pleasure-p.co.jp/higeraku/

作品紹介

カレー地獄旅行
カレー地獄旅行の試し読みができます!
作:ひげラク商店
出版社:パイインターナショナル
全ページためしよみ
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