モリくんのおいもカー モリくんのおいもカー モリくんのおいもカーの試し読みができます!
作: かんべ あやこ  出版社: くもん出版
おいもで作ったおいもカーで、実りの秋の森を楽しくドライブ! 愉快で楽しい冒険絵本。
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「やったー! とれたぞ!」かわいらしさの裏の緻密な取材

───『はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう!』(以下、『はみがきれっしゃ』と表記)制作についてもう少し聞かせてください。もってきてくださったダミー絵本を数えると…21冊もあります! 1年間でこんなに作ったのですか?


『はみがきれっしゃ』ダミー絵本がこんなにたくさん!


色を検討したダミー。

ダミーはぜんぶで…30冊くらい作ったと思います。最初は口の中のシーンが少なかったんですけど、だんだん、たっくんの口の中をはみがきれっしゃが走っていく場面を増やしていきました。
出版社の編集者さんに、後半にドラマがほしいといわれたことから、お肉がはさまって「あれれ とれないぞ」、「やったー! とれたぞ!」の場面が生まれました。


「まえのはえきにとうちゃーく」(『はみがきれっしゃ』より)

───爽快ですね〜! とれた野菜やお肉が気持ちよさそう(笑)。

松田:振り返ると、たくさん作ったな…とびっくりしますね。完成した『はみがきれっしゃ』を見て、まさに“魔法の絵本”だなと思うのは、よく大人が子どもに「はみがきしないと虫歯になるよ!」という「おどし」が全くなくて、「しゅっしゅっ」と読むだけで子どもが思わず口をあけちゃうのよね(笑)。

───大人にとっても、子どもを叱らなくてよいので“魔法の絵本”です! くぼまちこさんがはじめて絵本のラフを作ったのは、いつでしょうか。『はみがきれっしゃ』以前にラフを制作されましたか?

ちゃんとしたラフを作ったのは『はみがきれっしゃ』がはじめてです。幼児教材を作りながら、いつか独立して子どものための物作りをしていきたい、自分にできることはなんだろうと考えたとき、絵を描くことが好きだし、絵本を作ってみたらどうだろうかと考えました。「メリーゴーランド」のお店に興味があって、ホームページを見たことから、絵本塾があることを知りました。絵本を作る何かきっかけにつながればと「はみがきれっしゃ」のラフを応募したんです。

松田:応募作を見て、くぼさんのことが気になっていたので、講評会でお会いしたときに「チャブックスに参加してみない?」と私からお誘いしました。

───具体的にはどんなことをするワークショップですか?

松田:私が開催しているといわれますが、本当は、私が「やるぞ!」といって続けているワークショップではないんですよ。私は場所を提供し、出てきたラフを見て意見をいいますが、参加者があれこれ互いに意見をいいあう場でもあります。和室のちゃぶ台を使っているからと「チャブックス」と命名したのは参加者です。

───参加者は、絵本作家志望の方々ですか?

松田:そうです。中には元保育士さんもいるし、子育て中の主婦もいます。編集者が参加することもあります。
あるとき『はみがきれっしゃ』のダミー絵本を見た参加者が、「あのう…、子どもの歯ってこんなにきれいに並んでなくて、もうちょっと隙間だらけなんです」というんですね。しまった、それは盲点だったと思って、あわててくぼさんと歯医者さんに取材に行きました。


編集者・松田素子さん

───そういえば…小さい子の乳歯は、けっこう隙間だらけですね。

歯医者さんで、子どもの歯の形や数について教えてもらいました。上下奥歯2本を同じ形で描いていたら、上奥から2本目はやや三角形、下奥から2本目は外側に少しふくらみがあるのが、乳歯の特徴だよ、とか…。歯ブラシの当て方も教えてもらいました。
むし歯予防教室などもされている、市役所保健センターの歯科衛生士さんにもお話をうかがったのですが、ダミーの絵もていねいに見てくださって、アドバイスをたくさんもらいました。

───歯の場面がリアルなのはそういうわけだったのですね!


くぼさんが制作した歯の模型。人参、ハムなど食事の食べかすに見立てたものも制作し、実際に歯間にはめ込んで…。


はみがきれっしゃの模型も! かわいいですよね…。

じつは、たっくんがみがいた箇所は、子どもが虫歯になりやすいところなのです。前歯の裏側や、上の歯や、歯と歯茎の際、奥歯の隙間や、内側など、歯ブラシが届きにくくて、よくみがき残しのあるところに歯ブラシをあてています。

───なるほど、たしかに磨きにくい場所かも…。

カバー袖には、たっくんが食べたハンバーグやおみそ汁を描いています。前の歯の人参とわかめ、奥の歯のとうもろこしとお肉、ブロッコリーやハムやいちご…。食べたものと、たっくんの口の中の食べかすがリンクするように。小さいところですが、気づいた子に楽しんでもらえたらと思って描きました。

───他に絵を描くとき、気をつけたことはありますか?

子どもの歯なので、歯の特徴はきちんとおさえつつも、かわいらしさも表現したい気持ちがありました。子どもの歯って、見てみると本当に小さいんです。だから小さくて可愛くて…というイメージをもちながら、子どもの歯に見えるように描きました。


「ほっぺのあかりをぱちっとつけて…」の場面のラフ。右上が完成した本の場面。食べかすや歯の描き方もよりリアルに。

───リアルであり、かつ、子ども目線で描かれ、同時にキャラクターのかわいらしさもある本の魅力は、長年くぼさんが子どもが使う商品を作ってきた経験が根底にあるのでしょうね。制作中、行き詰まったことはありませんでしたか?

「はみがきれっしゃ」のキャラクターは最初からいて、それ自身はもう走り出そうとしているけれど、構成ができていなくてなかなか走り出せないというジレンマを感じた時期はありました。
いろんな方の意見をいただいてはじめて「そうなのか!」とわかったり、自分でも歯医者さんに行って調べて、子どもの歯のことがわかってきて…。一つ一つ確かめながら、構成を練り直し、肉付けしていきました。
行き詰まったところから一気に何かできるというよりは、一つ一つ納得できる絵や構成にしていったのだと思います。

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くぼまちこ(久保真知子)

  • 1977 年、埼玉県生まれ。印刷会社でデザイナーとして勤務した後、出版社にて幼児向け教材の商品開発を担当したのち、絵本の制作に取り組む。『はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう!』がデビュー作。

作品紹介

パジャマでぽん!
作:くぼ まちこ
出版社:アリス館
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