もうなかないよ、クリズラ もうなかないよ、クリズラ
作: ゼバスティアン・ロート 訳: 平野 卿子  出版社: 冨山房 冨山房の特集ページがあります!
読み手の年齢を選ばない子どもから大人まで、それぞれの感性で理解してうけとめる事のできる「みんなの本」です。
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《スペシャルコンテンツ》インタビュー

2009.07.22

マーカス・フィスターさん
絵本『にじいろのさかな』

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絵本『にじいろのさかな』:マーカス・フィスターさん

北欧独特の洗練された色使いで描き出す『SIKA』(邦題:『ぶた』)の物語はシュールでユーモアたっぷり。世界中で愛されている絵本『にじいろのさかな』。シリーズでは何と1500万部を突破したそうです。今年の夏、そんな「にじいろのさかな」シリーズの待望の新刊が発売されました。
にじいろのさかな うみのそこのぼうけん』です。ちょっとたくましくなったにじうおくん、見たこともないような深海の生きものたちの登場など今回もみどころが満載の一冊となっています。
その発売を記念して、今回は出版されている講談社さんの御協力のもと作者であるマーカス・フィスターさんへのインタビューが実現する事ができました!『にじいろのさかな』から最新刊のお話、また読者からの質問も含めて丁寧に答えてくださいました。是非絵本と合わせてじっくりお楽しみください。

『にじいろのさかな』についてお伺いします。

─── 絵本『にじいろのさかな』を目の前にすると、世界中の誰もがまず「ひかるうろこが美しい!」と感じるのではないでしょうか。だからこそ成り立つお話なのだとも思います。この作品のアイデアを思いつかれたきっかけというのを教えて頂けますでしょうか?

ひかるうろこは、たしかにこの本の重要なポイントです。でもこの本が、大きな成功をおさめたのは、うろこのためだけではありません。多くの学校や幼稚園に買っていただいたり、人々が本屋さんで、友だちへの贈り物としてこの本を買ってくださったのは、このお話のコンセプトによるところが大きいと思っています。このお話をみんなで分かち合いたい、と思ったのです。
うろこを選んだ理由は、そうですね、もし、このにじいろのさかなを他のキャラクターから際立たせるものが、「色」だけだったとしたら、他のキャラクターは当然味気ないグレイにするしかありません。なので、私はそれ以外の特徴を探しました。そして結果的にうろこは、このお話をもっともすばらしい形で完成させることに役立ちました。「分かち合う」というコンセプトを底のところで支える、そういう要素になりました。ただ色のついたさかな、だけではこういう風にはならなかったと思います。
本物のきらきらひかるうろこをあげてしまう−これがこの作品を特別なものにしたのだと思います。

にじいろのさかな

─── 読者の間では「自分の大切なものを人に分け与えればこそ幸せになれる」という部分に大きなテーマを感じられている方も多いようです。色々な捉え方をされるのが絵本だと思いますが、マーカス・フィスターさんが考えられているこのお話の中のテーマをシンプルな言葉で教えて頂けますでしょうか?

私たちを特別な何者かにするのは、何を持っているか、によってではなくて、何をしているか、によってではないでしょうか。もっているわれわれが、もたざる誰かとそれを分け合うのはとてもよいことと思います。あるいは、ただたんに、誕生日やそのほかの機会に贈り物を贈る、という習慣のことを思い起こしてください。誰かを幸せにするってことはとても楽しいものですよね。

─── 「にじいろのさかな」シリーズ第2〜5作の中で、にじうおは様々な困難や周りとの関係性に立ち向かっていきます。それはまるでにじうおの成長記を見ているようですね。マーカス・フィスターさんが実際にお子様との触れ合いの中からお話に影響を受ける、という事もあるのでしょうか?実際ににじうおにはモデルがいたりするのでしょうか?

いえ、モデルはいません。私はそれぞれ違うところからインスピレーションを得ています。
たとえば第2作においては、私の長男の学校での経験から、第3作では私自身が子どものころ年長のきょうだいと一緒に経験したことからインスピレーションを得ています。
想像するに、これら6つのにじいろのさかなシリーズは普通の子どもたちの周りに起こりうることを反映しているように思います。

最新作 『にじいろのさかな うみのそこのぼうけん』についてお伺いします。

─── 今までとは少し違い、自分にとって本当に大切なものがはっきりみえているようにみえるにじうお。自分の中の明確な意思を持って知らない世界に立ち向かっていく様子がとても印象的でした。また、その成長を祝福するかのようにたくさん降り注ぐキラキラが素敵ですね。第一作が登場してから随分時が経っています。この6作目に対する想いというものを教えて頂けますか?

私はこの話のテーマが大好きです。私は今でも子どものころ大事にしていた、他の何にも代えがたいテディベアをなくしてしまったことをずっと覚えています。
この本はまた私たちが、これ以上もう望むものはなく現在持っているもので十分幸せなのではないか、ということを教えてくれます。私たちも子どもたちに「つつましさ」を教える時期が来ているように思います。

─── これから手にする日本の読者に向けて、この作品の「みどころ」を教えて頂けますか?

上でご説明したことに加えて、私は、にじうおに、新しい世界を発見させるのが好きです。ですから、日本の読者の方にも、にじうおといっしょに深海に住む新しいさまざまな生き物との出会いを楽しんでほしいと思っています。彼らはとても美しくて、格別ですから。

にじいろのさかな うみのそこのぼうけん

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マーカス・フィスター(Marcus Pfister)

  • プロフィール写真 1960年、スイスのベルンに生まれる。高校卒業後、ベルンの美術工芸学校の基礎科に入学。その後、グラフィック・デザイナーとして、1981年から1983年までチューリッヒで働く。カナダ・アメリカ・メキシコを旅行ののち、帰国後はフリーランスのグラフィック・デザイナー、イラストレーターとして活躍している。おもな作品に「ペンギンピート」シリーズ、「うさぎのホッパー」シリーズ、「にじいろのさかな」シリーズなどがある。1993年、ボローニャ国際児童図書展エルバ賞を受賞した『にじいろのさかな』をはじめとする「にじいろのさかな」シリーズは、世界で1500万人の読者に迎えられた大ベストセラーとなっている。

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