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ペンギンが大好きな、ななちゃんの小さな冒険物語
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《スペシャルコンテンツ》インタビュー

2009.08.05

なばたとしたかさん
絵本『こびとづかん』 

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絵本『こびとづかん』:なばたとしたかさん

「おまえも自分で探してごらん。」ある日、じぃじは一冊の本を貸してくれた。ぼくが生まれるずっと前に、じぃじが密かに観察した「コビトの記録」。ぼくは、その本を頼りに未だ見ぬコビトを探しに行くことにしたんだ・・・。

こびとづかん

こびとづかん
作・絵:なばたとしたか
出版社:長崎出版

「おまえも自分で探してごらん」ある日、じいじは一冊の本を貸してくれた。じいじが密かに観察した「コビトの記録」。 世の中にはいろんなコビトがいるんだって。さっそくぼくは、未だ見ぬコビトを探しに行くことにした。

こびとづかん』は実際読んでみるとわかると思うのですが、本人の意思とは別の所で惹きつけられていってしまうような絵本なのです。(子ども然り、大人もまた然り。)何か秘密があるのでしょうか。作者のなばたとしたかさんにお話を伺いながら探ってみましょう。

『こびとづかん』誕生のきっかけは・・・?

───何といってもインパクトのあるのが「コビト」。見たことのない様な姿をしたコビトが次から次へと登場するのです。一体どこからこんな発想が生まれてくるのでしょう?この絵本をつくろうと思ったきっかけを聞いてみました。

「もともと小さい頃からすごい怖がりだったんです。」と、なばたさん。

「家に居る時も、誰もいない二階や、物音、タンスの隙間なんかにすごく敏感で。確認できない音だったり、見えない場所だったりがすごく怖くて。その怖さを紛らわせる為にいつも色々想像していたんです。きっと何か小人みたいなものが住んでいて音を立てたりいたずらをしたりしているに違いないとか。思い込むことで安心したかったんですね。」
※その具体的なイメージは「みんなのこびと」「こびと大百科」のイエコビトのページで存分に楽しめます!

「大人になってから、そういえば最近そういう感覚ってないなぁ・・・と思い出し、形にしてみようと思い立ったんです。それで最初に粘土で作ってみて出来上がったのがこんな形だったんです。」

───コビトのこの姿は、長い間なばたさんの体の中で温められてきたものだったのですね・・・。

なばたさん 「出来上がってみたら、自然の中にいても結構違和感のない感じで。このコビト達が住んでいる世界をつくってみたい、見てみたい、そう思ったのが絵本をつくろうと思った直接のきっかけです。」

───怖がりを克服させる為につくったイメージから生まれた絵本『こびとづかん』。その他にも子どもの頃の記憶や経験が生かされている部分があるのでしょうか?

「僕は石川県の輪島(輪島塗の里)で生まれ育ったのですが、すごく自然に恵まれていたんです。毎日外で遊んだり虫と戯れていました。特に意識している訳ではないですが、その影響はすごく大きいと思います。『こびとづかん』では生態の面白さは勿論のこと、風景の広々とした豊かな自然を描くことで少しでもその美しさや大切さを感じとってもらえたら嬉しいですね。」

探す楽しみや発見する喜びは虫採りと同じ感覚!

─── インパクトのあるコビトの姿だけでなく、ページをめくる度に、びっくりする程細かいコビトの姿も子ども達はどんどん発見してしまいます。それはまるで虫探しをする時の感覚に似ていますね。その辺りは意識されているのでしょうか?

まさにその感覚だと思います。
 虫を見つけた時など、大人だと知識があったりするので「ねばねばしそう」とか躊躇してしまう事の方が多いと思うけど、先入観のない子どもにとっては虫だろうとコビトだろうと、全部が新しい発見。好奇心のみで未知の生き物に向かっていけるのだと思います。自分が子どもの頃にもそうやって夢中で遊んだ時の感覚、探す楽しみ、発見する喜び。絵本を通して、そういうものを子ども達にも味わってほしいと思っています」

─── この絵本に登場する「コビト」というのは、友好的というよりはむしろ強暴だったり、極端に臆病だったり。でも子ども達に自然に受け入れられているのが意外な感じもするのですが。

なばたさん 「そうですね。いきものを観察する上で様々な性質があるのは自然な事だと思います。身の回りの昆虫や生き物でも想像を超えた姿や習性のあるものも沢山ありますしね。子ども達から手紙などで普通に質問が来ますよ。どうやったらうまく捕まえられるのか、強暴なリトルハナガシラに会わずにすむ方法を教えてください、とか。僕がもらう手紙はほとんど生物学的な質問ですね(笑)。本人達にとっては真剣な問題なんだと思います。」

こんな風に子ども達がこの絵本の世界にとてもすんなり入り込んでいってしまう様子がとても驚きなのです。また不思議なことに、
「この絵本には僕のきらいなものもたくさん登場しています。」
特に「みんなのこびと」にはちょっと強烈な虫も登場します。でもどうやらなばたさんも苦手だそうなんです。怖い、きらい、好き、面白い。どうやら子ども達となばたさんにとって、ここの辺りの境界線は限りなく低いのかもしれません。

予想以上の反応について。

─── 「小さい子が『こびとづかん』を夢中で読んでいる」「保育園のお遊戯会はこびとの格好で!」「小学校の図書館で『こびと大百科』がずっと貸し出し中」「大人になってから初めて絵本を買いました。」などなど、じわじわと確実に各方面・各年齢層で話題になっている「こびと」シリーズ。
制作をされていた時は年齢を意識しましたか?

「制作している時は、自分が楽しみたい、とにかく面白いものがつくりたい、という事ばかり考えていたので特に意識はしていませんでした。
 『こびとづかん』が出版された当初は大人の人の反応が大きかったように思います。でも、気がついたら子ども達から沢山に手紙をもらったり、小学校のクラス全員でオリジナルこびとを描きました、という話を聞いたり。保育士さんやお母さん達からの反響も大きくて、自分でもびっくりしています。」

※特色印刷
作り方の工程の説明については複雑になってしまうそうなので、印刷についてのみ 簡単にわかりやすく教えていただきました。

─── 年齢を意識しなかった事が逆に楽しめる年齢層を広げている、という部分もあるのかもしれませんね。

なばたとしたかさん 「大人の楽しみ方と子どもの楽しみ方が全然違うのが面白いなぁと思いますね。
 大人はこの絵本をみて懐かしいと感じたり、キャラクターの面白さを楽しんだり。
 一方子どもにとっては現在の出来事。虫採りだったり自然に触れ合う事と同じ様な感覚で楽しんでいるんです。」

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なばたとしたか

  • 1977年、石川県生まれ。2002年、GEISAI-3毎日新聞スカウト賞受賞、2003年、毎日新聞「weeklyくりくり」に作品を連載。『美人とは何か?』(中村うさぎ著/文芸社刊)で挿画を担当。テレビ番組のマスコットキャラクターも手掛けている。初の絵本『こびとづかん』、続編の『みんなのこびと』(長崎出版刊)は大きな反響を呼び、子どもから大人まで幅広い層で人気を集めている。


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