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みっとーさん 30代・ママ

とてもいい絵本でした
8月に保育所で紹介されていた絵本です。…
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《スペシャルコンテンツ》インタビュー

2012.09.06

『じっちょりんとおつきさま』
かとうあじゅさんインタビュー

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伝えたかったこと

─── 絵を描きながらどんなことを考えているんですか?

以前は平面的な感じというか…イラストのような感じの絵をたくさん描いていました。でも絵本の絵はもっと立体的だし、子どもたちがよくわかってそのお話の世界に入りこめるような、空間が感じられる絵が描きたい。じっちょりんの本なら、じっちょりんがそばにいるように感じる空気のようなものを描きたいと思っていました。
線はロットリングという製図用ペン、線以外は色鉛筆、空などの大きな空間はアクリル絵の具など使用する画材を工夫しています。じっちょりんはとても小さいので、細い針のような筆で細かいところは描いたりしています。
「じっちょりん」が生まれたのは、私自身が小さい頃から絵本がすごく好きだったこと、スポットがあたらないようなものに光をあてたいという思いからでした。じっちょりんのような存在もそうですし、じっちょりんのあるく道に出てくる草花もそうです。
はじめての単行本絵本だったので、制作過程で、自分でも確信がもてないままに、いっぱいそぎ落とした部分がありました。これで本当に伝わるかなと不安もありました。でも出来上がってみなさんのレビューを見ると、そぎ落としたのに、私が伝えたかったことがちゃんと伝わったんだ、と感動しています。

─── どんな絵本が好きだったんですか?

おおきなおおきなおいも』(赤羽末吉・作絵)は大好きで何度も読みました。自分で声に出して読んで、カセットテープに吹き込んだものが残っているくらい。影響を受けた1冊だと思います。あと『からすのパンやさん』(加古里子・作絵)も好きでした。
ぶたぶたくんのおかいもの』(土方久功・作絵)は、見返しにぶたぶたくんの歩いた地図が載っているのが、単純な地図だけど子ども心にわくわくして…。
『じっちょりんのあるくみち』に、じっちょりんたちが歩いた地図(ルート)の絵を入れようというのは、描きあがった最後に思いついたアイデアなんです。出てきた場面がぜんぶ入りこむような道を成り立たせないといけないので大変だったんですけど、ぜひ入れたいと思ってがんばりました(笑)。

─── そんなご苦労があったとは(笑)。たしかに地図はわくわくします。大冒険!と思って最後に地図を見るととても愛らしい…短い距離(笑)。
『じっちょりんとおつきさま』にも地図は出てきますか?

はい、最後に出てきます。よーく見てみると、『じっちょりんのあるくみち』と『じっちょりんとおつきさま』は地図がつながるんですよ。見てみてくださいね。

─── 「はまっています!」という読者の声も多いハート探しはどうですか。『じっちょりんとおつきさま』にも登場しますか?

はい、ありますよ。最初は、ちょっとした遊び心で思いついて、葉っぱにハートを入れてみたんですけど、子どもたちはすぐ見つけてしまうんですね。びっくりしました。答えを本のどこにも書いていないので、不親切かな〜と心配しましたが、楽しんでいただけてうれしいです(笑)。

苦労したところ

─── 『じっちょりんとおつきさま』では、月のきれいな夜を、じっちょりんたちが楽しそうに過ごしていて、前作と違って夜の絵が魅力的な本になりましたね。じっちょりんたちのお月見ってどんなことをするんだろう?と気になります(笑)。新作を書くにあたり、苦労したところはありますか?

『じっちょりんのあるくみち』に比べて、ラフはスムーズにすーっとできました。でも大変さがまた違うというか…前作は必死に仕上げましたが、今度は読んでくださる方々を裏切ってはいけない、最初のほうがおもしろかったなーと残念に思われたらさみしいので、そう思われないように、というプレッシャーがありました。

今回はラフ(鉛筆で描いただけで、色はつけていない状態での)はすぐできたんですけど、いざ色を塗るとなると、本当にこの絵に色がつけられるだろうか、イメージどおりの世界が色で表現できるだろうかと不安になりました。
おつきみだいのうえで、色とりどりの「おたのしみのみ」やごちそうが素敵に見えるように、月あかりの光が感じられるように、一所懸命彩色しました。パパじっちょりんたちがすすきの穂先で編んだおつきみだいも、絵に描く前に毛羽のあるモール糸を使って模型を編んでみたんですよ。でも規則的には編めないことがわかって、絵本のなかの編み方も不規則です(笑)。
こんなハンモックに揺られながらお月見のおだんごを食べてみたいですよね。でもおだんごの串が刺さると危ないので、子どもたちはマネしないでくださいね(笑)。

─── ママじっちょりんたちが作ったおだんご、本当においしそうですよね!今後もじっちょりんのお話はひろがっていきますか?じっちょりんの仲間たちの存在も気になります(笑)。

いまは夏の草花の取材メモをいっぱい書きためていて、夏のお話も書きたいなと思っています。最初が春、次は秋。こんど夏が書けたら、冬のお話も書いてみたいですね。
アイデアはちょこちょこ頭の引き出しにためていますけど、まだ具体的にはなっていません。なので、どんなお話になるかはお楽しみです(笑)。
『じっちょりんとおつきさま』の制作中は、もう派遣社員のお仕事もやめていたので、毎日少しずつ「ここまで」と決めて絵を描きすすめました。こんなに絵を描くことと向き合ったことはなかったです。
「じっちょりん」が頭のなかでうまれてから、ずっと、じっちょりんたちがすぐそばにいるような感覚で暮らしています。みなさんにもそう思っていただけるような絵本をこれからも描けたらいいなと思っています。

─── 楽しみにしています。ありがとうございました。

【取材を終えて】

じっちょりんのキャラクター同様、とってもキュートで愛らしい雰囲気のかとうあじゅさん。小さい頃はお母さんに絵本を読んでもらうのが大好きだったそうです。アウトドア好きのお父さんに連れられて、家族でよくバーベキューやキャンプに出かけたそう。もしかしたらそんな体験が、じっちょりんワールドが生まれる源になったのかもしれません。
ちなみに『じっちょりんとおつきさま』の中には「秋の七草」が出てくるそうですよ。全部見つかるかな?探してみてくださいね!

(編集協力:大和田 佳世)

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かとう あじゅ

  • 東京生まれ。幼いころの絵本が好きな気持ちのまま現在に至る。
  • 絵本ワークショップ「あとさき塾」出身。
  • 作品に『ただ よんだだけ』、『なかよしスタンプがたまったら』(共におはなしプーカ・学研)、『じっちょりんのあるくみち』、『じっちょりんとおつきさま』(文溪堂)がある。

作品紹介

じっちょりんのあるくみち
作・絵:かとう あじゅ
出版社:文溪堂
じっちょりんとおつきさま
作・絵:かとう あじゅ
出版社:文溪堂


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