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作: 松岡 享子 絵: 大社 玲子  出版社: 学研 学研の特集ページがあります!
創刊40年!世代を越えて愛され続ける、不朽の名作です!読み聞かせは4歳から、一人読みは6歳から
やかましやさん 50代・その他の方

幼児におすすめ
5歳くらいの子におすすめだと思います。…

連載

岩崎書店 えほんができるまで 作家インタビュー

岩崎書店様

2017/07/27

【連載】『ねぇ、しってる?』かさいしんぺいさん、いせひでこさんインタビュー

【連載】『ねぇ、しってる?』かさいしんぺいさん、いせひでこさんインタビュー

人気の絵本、話題の絵本、これから出る絵本、いろいろな絵本がどうやってできたのかを絵本作家さんにお伺いする「この絵本ができるまで」。今回ご紹介するのは、新しい命との出会いと戸惑い、そして心からの喜びを、幼い子の目線で優しく描いた作品『ねぇ、しってる?』(岩崎書店)です。
●『絵描き』のモデルとなった少年が、絵本作家としてデビュー
文章を担当したかさいしんぺいさんは、本書が、絵本作家デビュー作。
元々、いせひでこさんのお嬢さんと同学年だったこともあり、子どものころからいせさんと親交があったそうです。
親子のように和気あいあいとした雰囲気のおふたり。
いせ:私は姉妹も子どもも、孫も女の子で、5年前に男の子の孫が生まれるまで、身近にいる男子はしんぺい君だけだったんです。だから、男の子を描くときは、しんぺい君をモデルにすることが多くて。『絵描き』(平凡社)に登場する少年なんて、まさにしんぺい君そのものという感じなんですよ。
驚きの裏話が飛び出し、絵本ナビスタッフ一同ビックリ!
でも、たしかに、いせさんの作品に出てくる少年に、どことなく雰囲気が似ていますね。
そんな、かさいさんと、いせさんの初めての共作は今から15年以上前。「猫びより」(辰巳出版)という猫専門誌での連載でした。
かさい:当時、ぼくはアルバイトで牛乳配達をしていました。そのとき出会った猫との交流を日記のような形にしていたら、いせさんがとても気に入ってくれたんです。
いせ:彼の文章を読んでいたら、自然と絵を描きたくなったのよ。連載は1年だったけれど、取材と称して、朝の5時にしんぺい君のアルバイト先に出かけて行ったりしてね(笑)。とても楽しい時間でした。
それから15年以上の歳月を経て、絵本という形で再び作品を作ることになったおふたり。しかし、その道のりは決して楽なものではなかったそうです。
いせ:最初に原稿をもらったのが、もう5年ほど前になるかしら……。そのときのおはなしは、今と全然違うものでした。
当初、「だいじっこ」というタイトルだった物語は、かさいさんといせさんがやり取りを続ける中で、次第に、タイトルが変わり、作品も、主人公・けいたくんの家に弟がやってくるストーリーに。今まで「だいじっこ」だったけいたくんが、お父さんやお母さんの愛情を一身に受ける弟を見て、お兄ちゃんである自分に戸惑いを感じるものへと変わっていきました。

かさいさんにとって、ストーリーが変わるきっかけは、いせさんの元に生まれたお孫さんの存在だったそうです。
かさい:ぼく自身、10歳年の離れた弟がいて、彼が生まれたとき、けいたくんと同じような思いをした経験がありました。しかし、大人になるにつれてその思いは次第に薄れていました。いせ家に男の子が生まれたと聞いたとき、おかしな話なんですが、今までの立場が揺らぐような感じがして、とても動揺してしまい、弟が生まれたときの気持ちを思い出したんです。
いせ:絵本を作るきっかけというのは、純粋な「喜び」や「悲しみ」、「怒り」から発すると思うんです。豆みたいな小さな原因であっても、それがなくては、絵本を作ろうという気持ちは生まれないんですよ。しんぺい君にとって、弟が生まれた出来事は、ずっと消すことができない最初の感情だった。「だいじっこ」という最初の原稿をいただいたとき、よくぞ「だいじっこ」という、言葉を生み出してくれたと感動しました。だから、私たちふたりの中で「だいじっこ」という言葉は、最後まで大事にしていかなくてはいけないと思ったんです。
●新しい画法にチャレンジして、作品と向き合いました。
かさいさんの気持ちを、真正面から受け取り、絵を描くことに取り組んだいせさん。その思いは、絵の技法にも表れていたといいます。今まで、いせさんの作品と言えば、鉛筆の輪郭に水彩を使ったタッチが中心でした。しかし、今回はサインペンで輪郭を描くという新たな技法にチャレンジしたのです。
いせ:しんぺい君は、彼でなければ生み出せない世界を作ってくれました。だから私も、習い性となっている画法ではなく、新しい気持ちで模索してみたいと思ったんです。
絵本を作るとき、いつもたくさんのスケッチをされるという、いせさん。貴重なスケッチの一部を見せていただきました。



いせ:人間だから限りはありますけれど、思いつく構図を全部描いてみるのが、私のやり方。子どもや孫のしぐさを思い出しながら、ひたすら手を動かします。そして、描きながら考える。それを続けていかないと、ダメなんです。
原画の輪郭の色を決めるために、6色のサインペンを試して、最も作品に合うものを探しました。

物語のキーパーソンとなる空色の「そらさん」は、紙を何度も水で洗い、繊維を毛羽立たせて、あえて古い感じに見えるように描いたのだそうです。

かさい:そらさんは、ぼくの中で突然生まれたキャラクターなんです。最初のころ、そらさんではなく、お母さんがけいたくんに言葉をかけて、「だいじっこ」のはなしをする展開を考えていました。しかし、それではあまり説得力がないような気がして、もう少し立場の違う登場人物に、けいたくんの生まれたころのエピソードを語ってもらう必要がありました。なぜ、ゾウだったのかというと、賢者のような雰囲気を持っていて、どことなく哀愁漂う動物を考えたときに自然と思い浮かびました。もちろん、ぬいぐるみでなくても、誰もが「だいじっこ」を持っていると思います。
いせ:私の「だいじっこ」は子どものころに買ってもらった赤い靴。すごくうれしくて、いつも履いていたら、靴の先が白く剥げてきてしまって……。それを父が、赤いクレヨンで先っぽを塗ってくれました。今でも覚えています。

みなさんの「だいじっこ」は何ですか?
絵本を読んで、お子さんと「だいじっこ」の話をしたり、ご自身の思い出の中の「だいじっこ」に思いを馳せてみてはいかがでしょう。


※掲載されている情報は公開当時のものです。

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