ねぼすけ ふくろうちゃん ねぼすけ ふくろうちゃん
作: マーカス・フィスター 訳: 林 木林  出版社: 講談社 講談社の特集ページがあります!
祝「にじいろのさかな」25周年 マーカス・フィスターのデビュー作!

連載

岩崎書店 えほんができるまで 作家インタビュー

岩崎書店様

2017/08/17

【連載】『ぼくの ねこは どこ?』ヘンリー・コールさんインタビュー

【連載】『ぼくの ねこは どこ?』ヘンリー・コールさんインタビュー

子どもたちに大人気の「さがし絵絵本」に、とてもオシャレでかわいい作品が仲間入りしました。『ぼくのねこはどこ?』(岩崎書店)。作者のヘンリー・コールさんは、小学校の理科の先生から絵本作家になった方で、アメリカで120冊以上の作品を出版する人気絵本作家です。

ぼくの ねこは どこ? ぼくの ねこは どこ?」 作:ヘンリー・コール 出版社:岩崎書店

猫は街を気ままに探検。少年は必死で捜しますが見つかりません。
猫はどこにいるのでしょう?

エッチングのような細かい黒線と、空のブルーだけで表現された、美しい世界。
文章もなければ、色も抑えられた作品ですが、街のにぎやかさや明るさが自然と伝わってくるようです。

少年の飼っている猫は、体の横にあるブチが目印。
捜されているとは知らず、あちこち探検している猫を、あなたは見つけることができますか?

物語の主人公は男の子と、彼の飼っているネコ。
ある日、ネコは窓から外へ出かけて行ってしまいます。


ネコがいなくなってしまったことに気づいた男の子は、ネコを探しはじめます。

駅、美術館、ファーマーズマーケット……。町中をネコを探して歩く男の子。
男の子は無事、ネコを見つけることができるのでしょうか……?

絵本を開いて、まず気づくのが、とても繊細な線画で描かれていること。そして、絵本の中に文章が出てこないことです。
文章のない絵本は、より絵を集中して楽しむことができます。本書を描いたヘンリー・コールさんに、どうやってこの絵本のアイディアを思いついたのか聞くと……。
ある春の日の午後、私はスーパーへ買い物に行くために、友だちと一緒に道を歩いていました。だんだん暖かくなってきたころで、とってもいい天気でした。
そのとき、あるテラスハウスの3階の出窓に、白と黒の模様のネコが日向ぼっこをしていることに気づきました。私は友だちに、「ネコが窓辺にいるんだけど、どこにいるか、わかるかい?」と聞きました……。
そのとき、この本のアイデアが頭の中に浮かんできたんです。
作品に取りかかりはじめたときから、自分の絵が、すでに作品の多くを語っていることに気づいたんです。そこから、この物語には文章はいらないと思いました。

外へ出て行ったネコを探しながら、読者は運河や公園、ファーマーズマーケットなどの街並みを目にし、その美しさを堪能することができます。この街並みのモデルはヘンリーさんが以前暮らしていたアメリカのワシントンDCをモデルにしているのだそうです。
この作品の着想を得たときに住んでいたのもワシントンDCでした。ワシントンにはたくさんの美術館や公園がありますし、有名なチェサピーク&オハイオ運河というところもあって、この作品の世界にぴったり合うなと思い、モデルにしました。
ヘンリーさんは子どものころ、農場で育ったこともあり、ファーマーズ・マーケットの場面は特に楽しんで描けたと言います。さらに、絵の中には隠されたメッセージも描き込まれているのだそう。
絵本の中にぼくの友だちのことを描き入れているんです。例えば、「JOAN AND MARIE PIES」というお店の名は、ぼくの友人でパイづくりの名人であるJOANとMARIEから拝借しました。また、「LEON’S KITTY LITTER COMPANY」のレオン(LEON)も、ぼくの親友のネコの名前です。どこに描いてあるか、見つけてみてください。
絵本の中には、ネコ以外にも、犬や鳥などたくさんの動物が登場するのもみどころのひとつ。きっと、ヘンリーさんは動物が好きなのかも? と思って聞いてみると……。
今まで、たくさんの動物を飼ってきました。ネコ、イヌ、それに牛も! でも今は何も飼っていません。ここ何年もずっと、アメリカの小学校から呼ばれたり、講演などでお話したりするため、あちこち旅をしているんです。講演に出かけるたびに、「行ってくるからね、さよなら」って言うなんて寂しくて、考えるのもいやなんです。
貴重な次回作のラフスケッチを見せていただきました。
やっぱり動物が好きなんですね! ちなみに、絵本の中で鳥を見つけて追いかけてしまうネコのように、ヘンリーさんにとって、これを出されるとまっしぐらに追いかけてしまう、もしくは目がないものってあるのでしょうか?
おもしろい質問ですね! 私は小さいときから、バード・ウォッチングが大好きなんです。それで、外から鳥の鳴き声が聞こえたり姿が見えたりしたら、何の鳥か確かめたくてわくわくしながら出て行ってしまいます。ただ単に「ハロー」って言いたいときもです(^-^)。
最後に、日本の子どもたちへメッセージをいただきました。
これは、今までたくさんの小学校を訪れてきて、たくさんのアメリカの子どもたちに言ってきたことなんですが、日本の子どもたちにも、やっぱり同じ言葉を送りたいと思います。 できるだけ外に出て過ごしてください。そして、周りの自然環境に目を向けて、それを守っていく手助けをしてほしいです。
それから、本もできるだけたくさん読んでくださいね。
先生やご両親があなたのためにしてくれている全てのことに感謝して、優しさを忘れないでいてください。
ぜひ、みなさんも絵本の中の「ぼく」と「ネコ」がどこにいるか、そのほか、いろいろな発見を絵本の中から見つけてみてくださいね。
たくさんの著書に囲まれたヘンリー・コールさん。どこにいるか、分かりますか?


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