
ある冬のさむい日、ビスワ川の氷が、海にむかって流れていきます。たいへんです、氷のうえにいっぴきの犬がいて流されていくのを、町の人たちが見つけました。消防士がたすけようとしましたが、流れがはやすぎて、犬はすぐに見えなくなってしまいました。二日後、バルト海にいた海洋調査船「バルト号」の乗組員がその犬を見つけ……? 2010年1月、ほんとうに起こったできごとをもとにした、心あたたまる絵本です。

実話だそうです。
なので、過度な表現ではなく淡々と描写される現実が
氷に流される犬の緊迫感をリアルに伝えます。
作者覚え書き(あとがき)にある
しあわせに暮らす様子のバルトが愛らしいです。
中井貴恵さんの翻訳。
実際の犬の名前は「バルト海の」という意味の形容詞だが
翻訳するにあたって「バルト」とした、という但し書きが
考え抜いた翻訳であったこと感じさせます。 (やこちんさん 50代・ママ 女の子15歳)
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