
土矢小学校に通っていたのに、小学校卒業があと間近というタイミングで、親が、いま住んでいるアパートから、ほんのちょっと離れたところに念願のマイホームを建てたものだから、親友の小谷や菱田といっしょに土矢中学校に進学できず、瀬谷中学校に通うことになってしまった成田鉄男=ナリタテツオ。
超アウェイの状況でスタートした中学校生活、テツオはなんとかクラスで「広報委員」というポジションを確保し、委員として、いろいろな部活をデジカメを回しながら視察し、記事を書くという大役をおおせつかる。が、「肝心のお前はどうすんねん!」とツッコまれても仕方ない、変わらぬヘタレっぷりで、いっしょに制服を採寸した仲の杏里も、ややあきれ顔。 あーあ、杏里はどこの部活に入るんかいな――と気になってみたりしながら、初めて数学、英語という「学問」に触れて、その凄みを知ったりして、ちょっと頼りないけれど、初めて尽くしの「中学生」稼業を、よろよろと進行しているのであった!

初級編で、無事 入学式を終えたテツオ。中級編では、授業が始まります。中間テスト、体育祭も経験します。先生方はみんなフレンドリー。そして、臆せず、先生の授業につっこみを入れる生徒たち。これはやっぱり大阪のノリかな?いろんな意見があるだろうけれど、のびのびしていて良いなと思いました。
テツオは広報委員になり、クラブや体育祭の様子を、一歩引いたところから観察して記事を書きます。どうもそれが性にあっていたみたい。上手とはお世辞にも言えず、素直で正直なのが取り柄のテツオの記事がこれから変化していくのかどうか、上級編が楽しみです。
「学校」という集団行動をする場を客観的に見、雰囲気に巻き込まれず、「なじまん」と言葉にでき、でもそれなりに その場にあった行動をしているテツオや後藤、そして3年の荒木はなかなかオトナで、見どころがあると感じました。彼らがこの先、どういう日々を送るのかも気になります。
ともあれ、どの子もしっかりしています。中学生ってこんな感じ?現役中学生の感想を聞いてみたいと思いました。 (なみ@えほんさん 50代・その他の方 )
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