
福島につたわる伝説から、後世に残したいよりすぐりのお話、会津地方の伝説「猫魔ヶ岳の妖怪」、伊達市山舟生の伝説「天にのぼった若者」、福島市笹木野の伝説「大杉とむすめ」、福島市松川の伝説「おいなりさまの田んぼ」の計四話を集めて、一冊の絵本にしました。読んだ後ずしんと重いお話、読みやすい軽いお話などバラエティーに富んだ四話で、福島にゆかりのある方はもちろん、そうでない方にも楽しく、心に残る本ができました。

福島の伝説4話です。
「猫魔ヶ岳の妖怪」
会津地方の伝説
妖怪退治で、出あった1匹のこねこを鉄砲撃ちの若者が
可愛がり、そのこねここそ、鉄砲で撃った妖怪であったことが
が、わかりました。「いかないでくろ。いかないでくろ」と、足元
にすがったこねこの声が若い猟師の胸に残っている人間と
自然が共存する難しさが描かれていました。
「天にのぼった若者」
伊達市山舟生の伝説
雨がざんざんふった日に、ふっとあらわれた子供を
可愛がって育てたら、その子が雷神さまだったので、天に
帰ったのだが、桑畑には、雷が落ちなくなったお話です。
「大杉とむすめ」
福島市笹木野の伝説
大杉の精と娘の純愛物語です。切ない恋物語は、お互い
を愛し合っていました。
「おいなりさまの田んぼ」
福島市松川の伝説
ぜんじいが、怪我をしたこぎつねとばあさまの3人で仲良く
暮らしていると、きつねの頭が「おいなりさまのひとりっこ」だ
から、雪が降る前に山のほこらにかえらなければならないと
つれかえってしまいました。お礼に、おいなりさまからの稲束
を手渡されました。不思議なことに、ぜんじいさんの田んぼの
稲は、日照りの年も、寒い夏でも、すくすく育ったお話でした。
絵も田舎の風景に郷愁がいっぱい感じられる素敵な絵でした! (押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )
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