
「1秒でも早く!」と急いでいる慌ただしい朝に、この子はいつまでものんびりで、ちょっとイライラ。 注意をしたらしたで、まさかの口答えにカチーン。
わたしはあなたを大好きだけど——いつどんなときでも、その気持ちを態度で示しておくのは、むずかしいですよね。
いつも叱ってばかりのような気がして、かわいそうに思えたり。 ちょっと言い方がきつかったかも、なんて反省したり。 子どもは生きてるだけで毎日が学び! でも、親も親で毎日、試行錯誤。
考えすぎてつかれたら、すこし休んでこの絵本をどうぞ——
「おかあさんはね、ときどき風におねがいするの」
これは、祈りの絵本です。
「かなしいとき だいじょうぶだよ っていってくれるお友だちが そばにいますように」 「やだなー よりも ひゃっほーって おもいっきり たのしめますように」
はじめからさいごまで、ぎゅーっといっぱいに込められた、おかあさんの祈り。
すこやかに育ってほしい。 しあわせでいてほしい。
でも、すこやかって、どういうこと? しあわせって、なんだろう?
つまり「おかあさんはね」、そう、こんなふうに祈ってる—— 親がいつでも胸にいだく気持ち、それを、そっとすくいあげて言葉にしてくれたような、そんな一冊です。
でもでも待って! この絵本の原題は、「I Wish You More」。 そう、おかあさんだけじゃない、もちろん「おとうさんだって」!
口に出すのは、恥ずかしいかも。 言葉にするのは、むずかしいかも。 それならこの一冊がある! 「あなたを想う」その気持ち、絵本を通じて、お子さんにつたえてみませんか?
(堀井拓馬 小説家)

全米でベストセラーとなり10か国以上で翻訳出版。子どもの健やかな成長を願う終わりのない愛の絵本。 「児童書界のフレッド・アステアとジンジャー・ロジャース」と呼ばれているエイミー・クラウス・ローゼンタール&トム・リヒテンヘルド。 このコンビの類まれなる才能は、子どもを持つすべての人々の「願い」の集大成を作り上げました。 全米のみならず世界中で共感を呼び、各国で翻訳されている話題の書。

ついつい子どもの目先の心配ばかりしてしまうのが母親です。
それが通じなくて「あなたのためを思っているのに…」と、辛い思いをすることもしばしばです。
でも、子育てで親が子どもにできる最大のプレゼントは…
”人生には価値がある”と知らせてあげることなのかなと思います。
それさえあれば、どんな困難があっても子ども自身が前向きに生きていけるでしょう。
この絵本は、そんな子どもの幸せな人生を願う一つ一つの母の想いが、素朴な絵とともに優しく語られています。
私も、こんな風に願える母でありたいと思います。 (ハルクンさん 50代・その他の方 )
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