
樹に生えている葉っぱは、落ちた後、どうなるのか……、 そんなことを、考えたことは、ありますか?
春の訪れとともに、葉っぱは誕生します。 夏はたくさんの日差しと雨を浴びて元気に茂り、秋になると色づきます。
「森のキャンパスに たしかなうでで 絵をかきあげる 葉っぱのなせる けっさくだ」
そして冬が来ると、葉っぱは落ちてしまうのですが……。 まだまだ、続きがあります。
落ちて重なった葉っぱは、ふとんのように木の根元を温めます。 やがて、虫に食われて栄養いっぱいの土になり、水に溶けて川から海へと流れていきます。 海では植物プランクトンから動物プランクトン、小さな魚、大きな魚と命をつないで……。
そう、この絵本には、「命のつながり」が、描かれているのです。 それは、葉っぱの大冒険でもあります。
土になった時点で、もう葉っぱは葉っぱの形をしていません。 でも、確かに命は続いています。 本書では、透明になった葉っぱの形で、それが表現されています。 目には見えないけれど、ここにも、そこにも、命がつながっている。 この絵本を読めば、子どもたちはそのことを学ぶことができるでしょう。
(洪愛舜 編集者・ライター)

葉っぱは、日ざしをたっぷりと浴び、風にも雨にも負けず、しっかりした葉っぱになります。秋の葉っぱはゆっくりと落ちて重なり、木の根元をおおいます。虫に食べられ腐った葉っぱは水にとけ、やがて川から海に流れ、豊かな海を作ります。葉っぱのいのちの循環…。

文字は少なめ、きれいな色彩の木が印象的でとても美しいです。
まるで絵画を見ているかのような絵本で、その中に大切なテーマが隠れています。
タイトルにもあるように葉っぱのいのちを絵本を通して学ぶことができます。
季節のうつろい・・そして土にかえったあと、形は見えなくても海のいのちへと繋がっている点を子どもにもわかりやすく伝えてくれます。
目に見えないとわかりにくいけれど、この絵本を読めば、こんな風にしていのちって繋がっているんだなということを実感できると思います。 (Pocketさん 40代・ママ 女の子17歳、男の子13歳)
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