
ななちゃんは、水族館が大好き。なかでもペンギンがお気に入りです。 水族館に行きたいけれど、ママのおなかにはあかちゃんがいて、しばらくは連れて行ってもらえなそう。 どうしてもペンギンに会いたいななちゃんは、ぬいぐるみのペンペンに聞いてみました。 「ねぇ ペンペン! はやく ペンギンに あえる ほうほう ない?」 すると、ペンペンが教えてくれたのは…。
ペンギンたちに会うための方法が、とてもユニークで魅力的。 ペンギンになるプロセスも、海へ行く方法も、 こうやれば、本当にできちゃうかも?! なんて、ためしてみたくなっちゃいます。 そうしてペンギンになったななちゃんは、他のペンギンとスーイスイ海を泳いだり、怖いアザラシから逃げたり、新しい出会いが待っていたり。 ワクワクドキドキの冒険に心躍ります。
大好きなものに会いたい、なってみたい。子どもたちのシンプルで純粋な気持ちが、絵本の世界で広がっていくのが眩しい! 作者さかいあいもさんの、ふんわりあたたかい絵のタッチが、おはなしにぴったりです。
自由に広がるななちゃんの冒険の世界を、最後にそっと受け止めるのは、家族の優しい気持ち。 ななちゃんが見せる少しお姉さんな表情も頼もしいです。 もうすぐお兄さんお姉さんになる子にも、おすすめの一冊。 読み終わったら、裏表紙のななちゃんペンギンも見てみてくださいね。 ななちゃんと手をつないでいるのは…?
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)

ぺんぎんが大好きなななちゃん。ママは妊娠中で、すぐには水族館につれていってもらえません。どうしてもペンギンに会いたいななちゃんは…。

幼い頃は、ひとりではできないことや行けないところがたくさんあります。そうしたときには、ふつうはあきらめてしまって、不機嫌になり、うちに閉じこもってしまいますね。
この主人公の【ななちゃん】は、とっても大切なお友だちといっしょにとてもざんしんな方法で実現しようと努力する姿に感動しました。
そうして、一番最後のページには作者の一番言いたかった事が、書かれているのだなと感じました。
きっとあなたのお子様、あなた自身も 温かい気持ちになれますよ。
年令にとらわれず、おすすめしたい本のひとつです。 (ゆうちょさんさん 60代・じいじ・ばあば )
|