「さっく さっく さっく」「しゃぽん」
今年も真夏のお日さまをしっかり浴びて、すっかり熟してます。大きなすいかがぱかっと割れたら、さあ、すいかのプールのプールびらきです!
一番乗りはおじいさん。タネをすぽっと抜いて、自分だけの小さなプール。すると子どもたちも後から後からやってきます。さっくさっく足音立てたり、飛び込んでみたり、みんなでぴちゃぴちゃすれば、すいかジュースがたまります。すいかの皮ですべり台を上手に作るのはおじいさん。すぅーっ、どぶん。
……なんて素敵、すいかのプール。
真っ赤に熟した大きなスイカを目の前にした時、水分をたっぷり含んだその表面を眺めながら、「ああ今すぐここに飛び込みたい 」。一度でも想像を膨らませてしまったことのある方へ。この絵本にはまさにそんな夢が詰まっているのです。想像通りの音をたて、想像通りの気持ちよさ。そうそう、これこれ!
子どもたちの楽しい空想の世界を、愛らしく、でもとても具体的にいきいき描くこの絵本は韓国から。すいかへの憧れは共通のようです。思いっきり遊んだ一日はあっというまに終わります。でも大丈夫。来年もまたきっと……ね!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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