
「あ、ゆきがふってる!」 そう言って喜んで外に出ていくのは子ども。
空からフワフワ降ってくる雪に喜び、つもっている雪に喜び。 真っ白になった地面に足跡をつけ、木に積もった雪を揺さぶり落とす。 雪だるまを作ったって、雪合戦をしたって、 どんなに思いっきり雪を使って遊んだって、 雪はまだまだ降ってくる! そして思わず、こんな歌を口ずさんでしまうのです。
「ゆきやこんこ、あられたこんこ ふってもふっても まだふりやまぬ…♪」
誰もが知っている「ゆき」の歌詞が、そのまま絵本に!歌詞をたどりながら、はたこうしろうさんの描く女の子と一緒に雪の世界へ飛び出していくのです。そのはしゃぎっぷりと、はじける笑顔を見れば、この歌が雪が降って嬉しさが止まらない子ども達の気持ちを描いているんだということが伝わってきます。
窓の外には眩しいくらいの白い景色が広がって、お気に入りの帽子と長靴と手袋を付けて外に飛び出し、服が濡れるのも気にせず思いっきり遊んだあの記憶。家に帰ってあたたかい部屋であたたかい飲み物を飲みながら、まだ雪が降っている窓の外を眺める幸せ。そういうものが存分に味わえるこの絵本。親子で歌いながら、何度でも楽しんでくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)

ゆきやこんこ あられやこんこ…。 雪が降ると、だれもがくちずさむあの歌が絵本になりました。 歌いながらページをめくるだけで、幼かった日、窓の外に雪を見た日のまぶしい気持ちがよみがえり、表紙の女の子といっしょに雪野原にかけだしていきたくなります。歌の終わり、「ねこが丸くなったこたつ」でおかあさんにあたたかな飲み物をもらうときの、なつかしい幸せな気持ちまで、何度でもくりかえし歌い、味わってください。

なんと、文部省唱歌「ゆき」がそのまま絵本になっています。
有名な歌だけに、小さい子にも視覚化される優れものだと思います。
遊んでいる子どもたちの作品の多いはたこうしろうさんだからこそ、
生き生きとした表情がたまりません。
あまりにも有名な歌で、歌詞は気に留めていなかったのですが、
枯れ木残らず花が咲く、って、こういう情景だったのですね。
再発見です。
雪をたっぷり体感できると思います。 (レイラさん 50代・ママ )
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