
何気なく窓から外を見て、刻々と変わる雲の動きをジーっと見つめてしまったことがある人。 道を歩いていて、向こうからやってくる夕立の雲の切れ目に遭遇した人。 雨上がりに、虹が出ていないか空を確認してしまう人。 そんな方たちの心に、そっと寄り添ってくれるような作品です。
ページをめくる度に雲はその姿を変え、私たちの暮らしの上をゆったりと流れていきます。入道雲、わた雲、ひこうき雲にうろこ雲。 雲の下では、動物園や遊園地、電車を通る都会の街並み、大きな川にかかる橋……人々が日々の暮らしを営んでいることが分かります。 うろこ雲、おぼろ雲、雨雲にひつじ雲……。 読み進めていくと、雲にこんなに様々な形があり、そこにとてもユニークな名前がついていることに驚きを感じます。 読み終わった後、外へ出て、絵本に出てくる雲を探してみたくなる一冊です。
(木村春子 絵本ナビ編集部)

「曇って こんなにおもしろい!」――空の探検家 武田康男先生監修、小さな子どもから楽しめる雲の魅力がつまった1冊。
きょうの そらの くもは、どんな くもでしょう。 大雨をふらせたり、雷をおこしたりする「にゅうどうぐも」。 綿のようなふわふわの形をしている「わたぐも」。 飛行機がとおったあとにうまれる「ひこうきぐも」。 魚のうろこのような形をした「うろこぐも」。 もわもわと青空をかくす「おぼろぐも」。 しとしとと雨をふらせる「あまぐも」。 羊がたくさん集まっているようにみえる「ひつじぐも」。 山でうまれて土を少し湿らせて、てっぺんまでいくと消えてしまう「きりぐも」。 山の上を強い風がふく、レンズのような形をした「レンズぐも」……。
精緻に描かれた美しいイラストとテンポの良い文章で、雲の変化の様子や種類が一目でわかります。 空を見上げるのが楽しくなって、親子の会話が弾む絵本!

外を歩くと空を見て、「あの雲はなに?」と息子が聞いてくるようになりました。
この本を読むまでは雲は空に浮かぶぼんやりとしたものという認識だったようですが、その時によって雲が違うということに気づいて感動していました。
ひつじ雲の存在を知り、「あの雲は犬に似てる!魚に似てる!」と想像を膨らませるようになりました。 (しぃ83さん 30代・ママ 男の子3歳)
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