
ミュンヘン近郊の町で、楽器店を営む両親と、障がいをもって生まれて来た妹と暮らす少年。彼の眼を通して、ヒトラーの台頭から、政権への反対者の逮捕、ユダヤ人差別・弾圧、障がい者の隔離をはじめとしたナチスの支配、そして第二次世界大戦とナチス・ドイツの敗北までを描いた物語。 戦争が終わり、廃墟となったミュンヘン郊外の町で、兵隊から復員してきた父親に少年は、「父さんはどうしてヒトラーに投票したの?」と最後に問いかけます。

独裁政治で悪名を刻んだヒトラーも、国民に選ばれた存在だったことを改めて認識しました。
ヒトラーのカリスマ性に感化された人も多かったのでしょう。
ただ、その狂喜が自分の身にわざわいをもたらすとまでは考えなかったに違いありません。
障害者と関わる人間として、弱者を切り捨てる思想には反対しつつ、選挙の1票についても重さを感じました。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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