
ゴミ箱の横にわごむが落ちていた。お母さんに「ちょうだい」って聞いたら「いいよ」だって。やった! このわごむは、わたしのだ!! わたしはずっとほしかったの。お兄ちゃんのおさがりでもない、みんなで仲良く使うものでもない、ちょっとだけかしてもらうものでもない、わたしだけのものが。 今日はわごむといっしょにお風呂に入るし、夜はもちろんいっしょに寝るわ。そして、大人になったら、このわごむでおしゃれを楽しむつもり。この先わたしがもらうたくさんのラブレターも、このわごむで束ねるの。世界中の悪い人をこのわごむで捕まえてもいいわ。それに、宇宙人がきたらこのわごむでやっつけて地球を救うわ。 この本を読んだら、きっとあなたもわごむがほしくなる!? ヨシタケシンスケのユーモア絵本。

とても気になるタイトルですが、どのような内容なのか全く想像がつきませんでした。
同じシリーズの他の本のように、幼い子の他愛ない日常を描いているのかなと思いきや…
確かに、「幼い子の他愛ない日常」ではあるのです。が、少し大きくなった子どもや大人の心にも訴えかけてくるものがありました。
私だって、私の「わごむ」は渡さない!と強く誓って読み進めていくと…あらあら、ラストはよい意味で思ってたのと違った!とても子どもらしい健全な解決法で、大人の私も見習わねばという気持ちになりました。
幼い子ども心を持つ読者さんは、私のようにあれこれ考えずにもっと純粋に楽しめることでしょう。
幅広い読者を惹き付ける内容に拍手です。 (てんちゃん文庫さん 40代・ママ 女の子17歳、男の子15歳、女の子10歳)
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