
「ちょっと生きづらい」と感じる、すべての人へ―― 2019年ノベル大賞・大賞受賞作!
僕がひきこもりになって十年が過ぎた。 今は二十四歳になるらしい。 ―中略― でも、生き方が分からない。僕はみんなが簡単にしている生き方を知らないんだ。
影山俊治は、中学時代のあるつまずきが原因で自室から一歩も出られなくなり、ゆるやかな絶望の日々を送っていた……。 「おはようございます。影山俊治さん」 そんなある日「ひきこもりを家から出す」プロ集団から、敏腕メイドが派遣されてきて……!? 不安に押しつぶされそうになりながらも、ずっと大切にしてきた「自分だけの世界」が変わりつつある。部屋から廊下へ、廊下から階段へ――。
圧倒的当事者感で語られる 切なくも優しい「再生」の物語!
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