
「のはらうた」シリーズで小さな生きものたちの声を、詩として拾い続ける工藤直子さん。 この絵本には、そんな工藤さんの詩が16篇、載っています。
「ひなたぼっこ」では、春の野に伸びるつくしがチョウに呼びかけ、 「ねがいごと」では、たんぽぽが思いを込めて綿毛を飛ばし、 「てれるぜ」では、かまきりが意外な一面を見せてくれます。
虹が野原にリボンをかけたという「おいわい」や、落ち葉から大地への手紙という「おちばのてがみ」では、自然への感謝が感じられます。
小さな生きものたちをじっくり観察して紡ぐ工藤さんの詩は、 生きものたちの声を聞き取ったように感じるほど生き生きとしています。 いもとようこさんの描く生きものたちも、かわいらしくて心が和みます。 子どもたちにも身近な生きものたち、彼らの声を聞くことで、より一層自然に興味が湧いてきそうです。 詩と出会う最初の一冊にピッタリの作品です。
(絵本ナビ編集部)

生命力あふれるしなやかな工藤直子の詩の世界と、日本を代表する絵本作家の一人であるいもとようこの作品世界が一つになった、工藤直子の詩絵本!季節ごとに読み返したい一作。
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