
日曜日の朝、何もすることがなかったので、ひろしはあなを掘り始めました。 おかあさんが来て、妹のゆきこが来て、となりのしゅうじくんが来て、おとうさんが来ました。 ひろしは深く、深くあなを掘り続けました。 あなの中に座り込むと、静かで、土はいいにおいがしました。 「これは ぼくのあなだ。」 と、ひろしは思いました。 みんなが来ましたが、ひろしはあなの中に座っていました。 上を見上げると、空はいつもよりももっと青く、高く思えました。その空を、一匹の蝶がひらひらと横切っていきます・・・。


日曜日の朝、何もすることがなかったので、ひろしは穴を掘りはじめた。誰のものでもない、自分だけの穴……。子どもも大人も引き込んでしまう世界です。

4歳の息子と読みました。
子供って、周りから見ると「何で?」って思う作業を
集中してやってたりしますよね。
この本の主人公、ひろしも、一心不乱にあなを掘っています。
掘った穴は何をすることもなく、
「これは、ボクのあなだ」と満足して、
また埋めます。
この満足するポイントもオトナからはよくわからないのが、
子供の不思議。
ひろしの気持ちが分かるのか、
4歳の息子はこの絵本大変気に入って、
何回も何回も一緒に読みました。 (ムスカンさん 30代・ママ 男の子4歳)
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