
遠くから眺めると、それはお城のようでした。けれども、屋根には目玉、窓からは、毛むくじゃらの手、蹄のついた長い足もあります。みんなはそれを怪物園と呼びました。怪物園は、たくさんの怪物たちをのせて、長い旅を続けていました。ある夜、怪物園が眠ったすきに、外の世界へと抜け出した怪物たちは、街までやって来ると、通りを行進しはじめました。『Michi』『の』のjunaidaがつむぐ、どこかのだれかの物語。

junaidaさんの作品ということで手に取りました。
何ともおどろおどろしい題名に、表紙絵の怪物たち。
でも、何だか親しみやすさを感じてしまい、ページを開きました。
はるかいにしえの時代から、という冒頭で、一気にjunaidaワールドへ。
怪物園が、動く家のような生き物であることが一気にわかります。
そして、ある夜、うたた寝している間に、怪物たちが行進を始めるというのです。
町を歩き、町の人が外出できなくなる状況、何だか今の世界に通じるものを感じます。
退屈した子どもたちは、想像力で遊び始めますが、
そのたくましさに拍手!です。
しかも、その世界が楽しいのが、怪物たちの行進と対比され、
魅力倍増です。
そして、両者は空想の中に溶け合います。
まさに子どもならではの力だと思います。
スタイリッシュな世界観、やはり素敵です。 (レイラさん 50代・ママ )
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