
父の単身赴任先を訪れた小3の利里は、口やかましい父に幻滅した。だが、新たに出会った友と「石の友だち」で遊ぶうちに素直な気持ちを取り戻す。利里が描く父の似顔絵も変化が生まれ…。不器用な父娘の愛情物語。
【編集者コメント】 お互いを思いやっていても気持ちが離れて感じることはよくあります。日々成長してゆく娘と、離れて暮らしている父親の間ではなおさらです。石に命を吹き込んで遊ぶうちに、主人公の心に変化が生まれていきます。父が抱いていた、願いにも似た気持ちを受け止め、主人公はまた一つ成長していきます。しかし、娘の悩みもがいている姿を見ていた父にも、ある変化が起きるのです。それぞれが抱く「理想の家族像」から抜け出し、新たなスタートを切る父と娘の姿がまぶしい作品です。
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