
小人のニコさんとロボットのダダくんが作っているのは、大きなキャンドル。森で見つけたハチの巣が材料です。ふたりはそれを馬車に乗せると、のんびりパカポコ出発です。
途中で出会ったのは、自分の体よりも大きなイチゴをつんでいる小人たちや、シナモンを運ぶ空飛ぶバイク。カカオの実を運ぶ船や、たくさんのパティシエたちが乗った汽車。追い抜くみんなを見送りながら、ニコさんとダダくんは、ゆっくりランチです。
良く晴れた空の下、キラキラと光る海、そのすぐ横にはまっすぐ続く白い道。まわりに生えているのは、大きな草やたんぽぽ。なんて幸せな景色、いったいみんなはどこへ向かっているのでしょう?
……読者が不思議に思う頃、素敵な「それ」が見えてきます。ああ、そうだったのか! 一瞬にして全てを理解し、これから起こる出来事を思いながら胸がいっぱいになってきます。みんながみんな、空からはお月様まで、一斉に祝福してくれるのです。
「ありがとう、うまれてきてくれた こどもたち」
こんな美味しそうなケーキ、ずっと忘れられそうにありませんよね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)

小人のニコさんとロボットのダダくんは、森の中でとってきたハチの巣から、大きな大きなキャンドルを作りました。ふたりはそれを馬車にのせると、どこかにむけて出発します。 馬のひづめのパカポコという音にあわせて、ダダくんが歌をうたいながら、馬車はのんびり進みます。 体よりも大きなイチゴをつんでいる小人たちがいます。 シナモンをつんだ空飛ぶバイクが追いぬいていきました。 丘の上でお昼を食べていると、湖の上をカシスの実や卵をつんだ舟がどこかにむかうのも見えます。 汽車の窓からは、たくさんのパティシエたちが、ふたりに手をふっています。 ふたりはまた馬車にのってのんびりと進みます。 やがて、見えてきました。 みんなが運んだ材料で、小人のパティシエたちが、大きな大きなケーキを作っているのでした。 やがてケーキができあがると、そのてっぺんに、ニコさんのキャンドルがかざられました。 キャンドルに火がともされると、空の上から声が聞こえてきます。お月さまです。 「さあ、きょうは、こどもたちのおいわいの日だ。ありがとう、うまれてきてくれたこどもたち、たくさんのともだちができてうれしいよ!」 こどもたちが願いをこめて、お月さまがキャンドルをふきけしたあと、みんなでケーキを食べました。 そのおいしかったこと!
こどもたちへのお祝いの日のプレゼントにぴったりの絵本です。

物語はキャンドルを作るところから始まります。
小人のニコさんと、ロボットのダダくんが、そのおおきなキャンドルを馬車に乗せ、どこかに向かいます。
おや、途中でいちごをつんでいる人たち。
シナモンのいい匂いもしますね。
あれ、沢山のパティシエが乗った列車が。
なるほどー。私はこの辺りでぴんときましたが、勘のいい方はもっと早くに気づくかな。
お祝いの日にぴったりなお話だと思います。 (tori.madamさん 30代・ママ 女の子7歳、女の子4歳)
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