
とらわれたのか、救われたのか??降矢ななさんが描く、切なくも美しい絵本。
生きる希望をなくしたむすめは、水の主ヴォドニークに命を救われ、水の館で仕えることになりました。はじめは従順に従っていたむすめでしたが…。 むすめは自らの意思で生きていこうと決意してはじめて本当に救われ、現実の世界に帰っていきます。現代にも通じるメッセージ性のあるこの昔話を、かつてチェコとひとつだったスロヴァキアに長く暮らす降矢ななさんが、迫力ある美しい絵で表現されました。 深く味わっていただきたい絵本です。

タイトルと表紙の絵に惹かれて、手に取りました。
貧しさに絶望した女の子と、水に住む魔物ヴォドニークのお話です。
とても強い力を持っている(と思う)ヴォドニークですが、その気まぐれさと(おそらく)悪意のなさで、あまり怖くありません。女の子も、心のままに行動して、最後は、なんとなく平穏がおとずれます。
降矢ななさんの素敵なイラストで、ヴォドニークの館のイメージがより膨らんでいきます。
新しい昔話に出会えて嬉しい、一冊です。 (こはこはくさん 50代・ママ 男の子10歳)
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