
青い空、満開の桜、とくれば、ピクニックですね。 そして、ピクニックに欠かせないのが、おにぎり! まさしく、題名そのままです。
季節のごちそうを描いてきた、石津ちひろさんと村上康成さん。 夏の『すいか!』、秋の『おいも!』、冬の『おもち!』に続いて、 春バージョンの登場です。 このシリーズ、言葉の魔術師の石津ちひろさんですから、 言葉遊びやオノマトペなど、耳に心地よい文章が魅力的です。
そして今作は、なんと、五七五調の文章です。 春風を感じて歩くピクニックには、リズミカルでぴったりですね。 そして、待ちに待ったおにぎり! いろいろなおにぎりが登場しますが、それは読んでのお楽しみ!
さらに、もう一つの見どころは、満開の桜。 ばあちゃんの好きだった桜の木。 じいちゃんのおにぎりが桜色に!? ばあちゃんとの思い出もほんのりと。
村上康成さんの絵は、いつもながらシンプルでのびやかで、イメージがどんどん膨らんでいきます。
はるうらら いちばんたべたい おにぎりなあに?
(中村康子 子どもの本コーディネーター)

きょうはみんなで、満開の桜の下でピクニック! みんなで食べるおにぎりのおいしさを、色彩豊かな絵と、五七五の俳句でリズミカルに表現。思わずおにぎりが食べたくなっちゃう!読み聞かせにピッタリの1冊。

村上康成さんの絵には、見ている人を包みこんでおにぎりにしてしまうようなやさしさと包容力があります。
春の野辺でおむすびを食べる最高のシチュエーションに、うっとり、まったり、しっとりしてしまいました。
桜吹雪の中で、花びらのいっぱいついた塩むすび、食用さくらで試してみたくなりました。
美味しそうな絵本です。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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