
うちの家族には、みんなそれぞれ好きなことがある。パパは絵を描くし、ママの部屋には昆虫の資料がたくさん。お兄ちゃんは音楽が好き。好きなことがあるって、いいな。私だっていろいろ挑戦してみるけど、なかなかピンとくるものがない。でもひとつだけ、これだって思ったのが……
すうがく!
彼女に言わせれば、すうがくはどこにでも隠れているんですって。公園にも、湖にも、窓からの景色にも、絵画の中にだって。かずや形のことを見つけて、それについて考えるのが楽しくてたまらない。彼女の目には、世界がどんな風に見えているんだろう。想像するだけで、ワクワクしてきますよね。
世界をみる方法は、いくつもある。こんな風に、自分が一番好きなことが見つけられたら、夢中になればいい。その先にはきっと夢をかなえるための扉が待っているから。作者の、子どもたちに託す気持ちが伝わってきます。
巻末には、主人公オリジナルの「数学ノート」付き。誰かの世界をのぞいてみることだって、好きなことを見つける一つの方法かもしれませんよね!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)

うちのかぞくには、みんなそれぞれすきなことがある。すきなことがあるっていいな。なにかみつかるかな? いろいろやってみてピンときたのは……すうがく! 世界をみる方法は、いくつもある−−数学が大好きな主人公の、「すき」の気持ちがあふれるおはなし。「すきなこと」を通して、自分なりの世界の見方を見つける絵本。巻末に、主人公オリジナルの「数学ノート」付き。

2022年読書感想文全国コンクール小学校低学年の部課題図書。
『Cuenta conmigo』が原題。
スペイン語での原題の意味も滋味深いです。
数学の魅力を伝える作品は他にもありますが、
「好き」からアプローチしていた点が興味深かったです。
主人公の女の子が、「好き」を考察します。
パパは、ママは、おにいちゃんは。
それでは、自分は?
ということで、「すうがく」にたどり着くという訳です。
メジャーな数字ではなく、形や集合といった数学が例に挙げられるのが新鮮です。
きっと、数学の概念が変わるでしょう。
何より、「好き」のエネルギーをいっぱい感じます。 (レイラさん 50代・ママ )
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