
新刊なのに、この懐かしい感じ・・・。そうです、お馴染み「ぐりとぐら」の中川李枝子×山脇百合子コンビによる「幻の絵本」の復刊です。しかも、「ぐりとぐら」が発表された1967年とほぼ同年代に創られたお話だそうですよ。 というのも、このシリーズが1967年〜69年にかけて、世界出版社から読者直販のみで発売されていた絵本シリーズ『からーぶっく ふろーら』で出されていたものを新たにブッキングから出版されたもの。だから、その名作の数々が40年の時を経て、殆どの方に初めてお目にかかる事になった、という訳です。 さて、おはなしは。猫の3兄弟「いちくん、にいくん、さんちゃん」で釣りに行く様子が描かれた、何ともシンプルなストーリーです。 でも、声に出して読み始めると、途端に生き生きと中川&山脇ワールドが現れてくるから不思議です。 あの優しくてリズムカルな言葉使いのせいでしょうか?可愛らしくて素朴な絵のせいでしょうか? 3兄弟の紹介の後、「みんな たいした はたらきもの」なんて言われると、途端に嬉しくなってしまう自分がいます。 さぁ、末っ子さんちゃんが釣り上げた大物とは? 当然の様に、子供達は何度読んでもその場面でびっくり、それがまた安心できるんですね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)

海辺にある、船のかたちをしたすてきな家に、働き者のねこの三兄弟が住んでいました。名前は上から、「いちくん」「にいくん」「さんちゃん」。ある晴れた日、三匹は釣りにでかけました。

短めのお話で、特に何かが起こるようなお話ではないのですが、いちくんにいくんさんちゃんのねこの三きょうだいに癒される絵本です。
3人が釣りをするのですが、いちくんはこんぶ、にいくんはちいさなたこ、そしてさんちゃんはなんと、大きな金目鯛!
それぞれ獲物をかついで、元気に歌いながら帰っていく姿が満足気でかわいかったです。 (tori.madamさん 30代・ママ 女の子7歳、女の子4歳)
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