
朝、物置小屋のそばで、歌をうたうことりを見つけた男の子。ねこのビディーにつかまらないように逃がしたあと、その場を去っていくビディーについていきます。ビディーそっくりな歩き方で。
するとおんどりのコッキィに出会います。男の子はコッキィのまねをして歩いていくと、今度はぶたのパールがどろの中で行水をしています。まねをして少し寝ころんだあと、しげみにいくと今度は……。
家の農場や自然の中で、次々に出会う動物たちのまねをしながら進んでいく幼い男の子の様子を描く、マリー・ホール・エッツの1966年コールデコットオナー賞受賞作。愛らしいしぐさや行動からは、子どもならでは好奇心や観察眼の鋭さが伝わってきて、そのくり返しは見ていて飽きることがありません。めうし、がちょう、やぎにかえる、かめまで。さまざまな動物の気持ちを体験してみたあと、最後にぼくはぼくらしく駆けだしていくのです。なぜなら彼の視線の先には……?
モノクロだけれど、どこまでも読者の想像力をふくらませてくれる魅力的な絵。エッツの魅力が存分に味わえる1冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)

おさない男の子が、家の農場や自然の中で動物たちに出会い、「どういうふうにあるくのか、やってみせてくれない」とたずねながら動物たちのまねをして進んでいきます。みずみずしく、子どもらしい興味と観察眼が光る作品です。1966年コールデコットオナー賞を受賞作。

マリー・ホール・エッツさんの描くイラストはシンプルな色合いながらも、どうしてこんなに魅力的で共感できるのでしょうか。
ストーリーもほっこり愛らしいです。
こんなふうに動物たちと共存できるのも素敵ですね。
幼児期のお子さんの絵本として最適に思いました。 (まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子11歳)
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