七夕の短冊に書いた願い事って、どうやって叶えられるのでしょうか?
「こんな風に、短冊が天に届くのかも!」と、七夕の行事をより待ち遠しく思えるファンタジックな絵本が登場しました。
七夕の夜、しゅうくんが願い事を書きかえたいと思って、つるした短冊をひっぱっていると、短冊と一緒に誰か落ちてきました。
それは、星の子の“ぴかすけ”。手には小さな釣りざおを持っています。七夕の短冊は全部天の川に流れてきて、星の子たちが釣りあげては願い事が叶うよう応援するのだそう。しゅうくんの短冊を釣りあげた、ぴかすけは、短冊が引っ張られたおかげでいっしょに落っこちてきてしまったのです。
「ごめんね、でも ぼく、ねがいごとが かわったんだ」と、しゅうくんが新しい願い事を言うと、ぴかすけは「ダメダメ」と、ダメ出しばかり。そして、「じゃあね、もっと りっぱな ねがいごと、まってるよ」
と帰ろうとするのですが……。
天に帰るには、たらいにはった水に天の川を映してのぞきこむのですが、急に雨が降ってきて、天の川の姿が見えなくなってしまったのです。
「おいら かえれなくなっちゃった……」
と泣き出すぴかすけ。無事に天に帰れるでしょうか?
しゅうくんが、七夕の夜に突然現れた星の子を助けながら、友情を育んでいく楽しい物語。たらいに水をはって星をうつすという、七夕の古くからの風習から着想を得たそうです。星の子との出会いが、やわらかな色彩で表現されており、途中にあるキラキラ輝くホログラムページが、ファンタジックな雰囲気をいっそう盛り上げます。
巻末には、子どもたちでも簡単に作れる七夕飾りの作り方が紹介され、七夕の前に読むと、ササの葉を飾ったり短冊を書いたりすることが楽しみになってきます。
しゅうくんは最後、どんなお願い事を短冊に書いたのでしょうか?
楽しい七夕の行事絵本です。
(徳永真紀 絵本編集者)
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七夕の行事に親しめる、星の子との友情ファンタジー。
キラキラ輝くホログラム付きで、美しい天の川の世界への冒険が楽しめます。
主人公の男の子が、夜空から落ちてきた星の子と出会い友情を育む七夕のファンタジー。
七夕の夜にたらいの水に星空を映して眺めるという古くからの風習に着想を得てつくられた、心温まるお話です。
描きこみがこまやかな美しい絵で、幻想的な世界を味わえます。キラキラ輝くホログラム付きのページが楽しい!
巻末には七夕飾りの作り方付き、本のおびには切りとって使える短冊付きで、
七夕の行事に向けて準備をしながら楽しむのにぴったりの一冊です。
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