
かくれんぼは好きですか? あの子ならここに隠れそうだなと探して、予想があたったときの嬉しさ。見つかるまで息をつめてドキドキしたこと。誰も見つけてくれなかったらどうしよう、なんて、急に不安になったりと、かくれんぼにはなつかしい思い出がいっぱい。この本では、そんなかくれんぼのドキドキを、体験できちゃうんです。
公園でお兄ちゃんと遊んだ帰り道、近道しようと生垣をくぐったけいこは、見たこともない大きな森の入口にたっていました。黄金色にかがやく秋の森で、けいこは枝や木の葉と同じ色をした不思議な男の子に出会います。 男の子に誘われて、森の動物たちと一緒に大好きなかくれんぼをすることに。最初はけいこがおにになりました。くまさん、きつねさん、いたちさん、とかげさん……みんないったいどこにかくれているのでしょう?
わくわくしながらページを開くと、森の木々や草むらの中に、動物たちがかくれています。ぱっと眺めただけでは、見つけるのが難しいので、じっくり、よ〜く見てみてくださいね。わからなかったら、本をさかさまにして眺めてもいいかもしれません。じーっと見ていると、木の枝や葉っぱのあいだに、ほら! 上手に隠れている動物たちの姿が見えてきますよ。
美しい秋の森と動物が違和感なく一体化した、隠し絵のたくみさと素晴らしさもさることながら、動物たちの表情やポーズの豊かなことに驚かされます。まあるくなったり、体をのばしたり、笑いをかみ殺していたり、いたずらっぽい表情をしていたり。見つけるたびに「見いつけたっ!」と、思わず歓声をあげてしまいます。秋の空気を胸いっぱいに吸いこみながら、親子で一緒に夢あふれるかくれんぼを楽しんでください。
(光森優子 編集者・ライター)

家へ帰るとちゅう、幼いケイコは見知らぬ森にまよいこみ、動物たちと大好きなかくれんぼをします。抜群に楽しいかくし絵の絵本。

主人公の「けいこ」がおにいちゃんとはぐれてしまい、
森の中へ迷い込んでしまうところはちょっぴり怖くも感じますが、
森の中にかくれている動物を探すのがとても楽しく、
読んだ後かくれんんぼうをしたくなってきます。
黄色や赤、茶色に色づいた葉がたくさん絵の中に描かれているので、
とても秋を感じ、
読み聞かせで読んでいると、
読み手も気持ちが温かくなるような感じがします。
探していたお兄ちゃんが見つかると周りの場面も変わるので
ちょっぴり寂しくも感じるのですが、
そんなところが絵本って奥が深いなといつも感じます。 (シナモン・ロールさん 30代・その他の方 )
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