
トムは真夜中に古時計が13も時を打つのを聞き、昼間はなかったはずの庭園に誘いだされて、ヴィクトリア時代の少女と友だちになります。歴史と幻想が織りなす傑作ファンタジー。
知り合いの家にあずけられて,友だちもなく退屈しきっていたトムは,真夜中に古時計が13も時を打つのをきき,昼間はなかったはずの庭園に誘い出されて,ヴィクトリア時代のふしぎな少女ハティと友だちになります.「時間」という抽象的な問題と取り組みながら,理屈っぽさを全く感じさせない,カーネギー賞受賞の傑作です.

小学校高学年だったか、中学生だったか…。とにかく、10代のはじめ頃に読んで、すごく面白い! と思った本。
大人になってから読み返してみても、まだ色あせない面白さがありました。
この物語は、いわゆる「タイムトラベルもののファンタジー」です。
妖精や魔法使いは出てきませんが、魔法の道具ともいえる古ぼけた柱時計と、月の光に導かれて、主人公の少年トムは、現代(といっても、書かれたのが昭和33年なので、それなりに古臭さはありますが…)と、ヴィクトリア朝時代を行ったり来たりします。
そして、そこで出会った少女と、友情を育み…ああ、ここから先は、実際に読んでみてください。一見、ささやかだけれど、心温まるラストは、実際に読んだことがある人だけのものです。
イギリスの地名や、植物に関する知識があるとより楽しめますが、なくても十分面白いと思います。
子ども(小学校高学年〜中学生くらい)にこそ読んでもらいたい本ですが、大人が読んでも十分楽しめます。 (ねこなさん 30代・その他の方 )
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