
平和と寛容の絵本展「ハロー・ディア・エネミー! 80作品展」の展示図書
トラのベリゼールは、街でも評判の良いパン屋さん。とびっきり美味しいパンを焼き、お話もじょうずで子ども達にもやさしいので、まちの人気者。なのに、お芝居でトラの姿を見せたとたん「あいつは、こわい」と噂が広がりはじめて……。だれの心にも潜んでいる、おそろしい差別の心について子どもにも考えてもらいたい絵本。

トラの素敵なパン屋さんベリゼール。
美味しいパンと子どもたちには、キャンディのおまけまでくれます。
さらに1週間に一度村で開かれる「夜の舞台」では大人たちにも大人気の語りべです。
ところが、ある夜その舞台でベリゼールは、洋服を脱ぎ捨てしましまトラの姿で現れると、大人たちはベリゼールを獣として意識し始め、・・・。
これまでのベリゼールの行ないや性質を知り、信頼関係を築いてきたはずなのに、大人たちの豹変振りに子どもたちはベリゼールを救おうと・・・。
人間の持つ“偏見”の恐ろしさへの痛烈な風刺作品だと思いました。
子どもたちの大人たちへの訴えかけのページが、力強い台詞で読者に対しても説得力があると思いました。
小学校低学年から理解でき読める作品だと思います。 (アダム&デヴさん 50代・ママ 男の子11歳)
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