
トントントン! 太陽の合図で目をさましたもぐらくん。 外はすっかり春になっています。 「はるって、いちばんきれいなきせつだなあ。」 長いふゆのあとに会うのはねずみくんかな、うさぎくんかな、と、もぐらくんがわくわくしていると、出会ったのはのんびりやのカタツムリくんでした。 カタツムリくんは背中の家から見たこともない箱「テレビ」をとりだしました。中で何かがおしゃべりしたり歌ったりしている不思議な箱に、森の仲間はもう釘づけ。その日の夜になっても次の朝になっても・・・いえいえ、それどころか夏がきて秋がきて冬がきても! 森のなかまはテレビを見つづけてしまうのです。さて、もぐらくんはどうしたと思いますか?
チェコの国民的人気キャラクター「もぐらくんシリーズ」のちょっとこわくて楽しいお話。 種明かしをすると、早々にテレビの前から離脱したもぐらくん。 輝くように美しい森の春夏秋冬を一人でめいっぱい遊んで過ごします。 そんなもぐらくんだから、最後はみんなを助けてあげることができるんですよね。 鼻の頭が赤いユーモラスな表情のもぐらくんとカラフルな草花たちは見ているだけで癒されます。 最近テレビっ子なうちの娘たちにも、森で遊ぶもぐらくんの楽しさが伝わったらいいな。
(大和田佳世 絵本ナビライター)

テレビを初めて見たもぐらくんと森の仲間たち。この魔法の箱にすっかり夢中になりすぎたみんなを、もぐらくんが助けます。楽しいチェコのお話

孫もテレビっ子になっていて困っています。テレビの内容がわかるようになったと最初は喜んでいた私ですが、魔法の箱に夢中になってしまうこの頃にやっぱり困っている日常です。もぐらくんも森の仲間とずうっとずうっと見続けていたら助ける人がいなくてと思うとぞぉっ〜とします。時間を決めてテレビを見るようにしたいなあって思いました。まだ家にテレビが無かった小さい頃近所のお友達の家でテレビを見せてもらったことを懐かしく思い出しました。 (押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )
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