じっと見ていると吸い込まれそうな気持ちになる表紙の絵。とてもリアルなのに、ありえない世界。
カナダの画家ロブ・ゴンサルヴェスの絵は、眠りと目覚めの間の、夢と現実の間の不確かな時間から生まれる不思議な世界が描かれています。そして、そんな絵に想像力を刺激され、詩人のセーラ・L・トムソンが詩を一枚一枚に添えて出来上がったのがこの絵本なのです。
雪が降り積もる静かな夜、外は真っ白な銀世界。誰の足跡もない真っ白な雪はふわふわで暖かそう。と思っていると、雪に仕切り線があらわれて。いつのまにか布団になったその中では、男の子がぐっすり眠り込み……。一度開けばページをめくる手がとまらなくなってしまう展開に、つい惹きつけられてしまう美しさ。読んでいるうちに寝てしまったら、その世界がそのまま!? ぞくぞくするような想像も広がっていきますね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
カナダの画家ロブ・ゴンサルヴェスがえがく、眠りとめざめのあいだの時間。 想像力にみちたイラストレーションが、見るものを奇妙な世界にさそいこむ。
とにかく表紙に惹きつけられました。
そして、どのページも、なんとも説明のしがたい、ずーっと見ていたいような不思議な魔力のような魅力があります。
だまし絵でもあるのですが、それだけではない、深くて静かな世界です。
画集的な感じもしますが、これも一種の絵本という形のメディアの魅力ですね。
面白いです。
他に『真昼の夢』『どこでもない場所』があります。 (ピンピンさん 50代・その他の方 )
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