谷川俊太郎さんが投げかける色々「きもち」。それぞれの状況で変わっていくボクの「きもち」を、長新太さんの絵で、読者にたっぷりと語りかけてくれます。その表情を見ているだけで、嬉しくなったり、幼い頃を思い出したり、少し胸が痛んだり……。
自分の中に生まれては消える色々な「きもち」の事を考える。 ひとの「きもち」との違いを考える。 この二つだけで、子ども達はどれだけ大きな成長を遂げるでしょうか。
絵本を読みながら、想像したことや、感じたことなどを、口に出して話し合ってみる。その中で、我が子の意外な一面を、発見できることもあるかもしれませんよね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
お母さんに会ったときの気持ち、注射をされるときの気持ち、子どもたちの生活の中で、生まれては消えていく様々な気持ちが描かれています。どんな気持ちかな? 絵を見て話してみましょう。
まさしく絵が力強く語る「絵」本でした。
絵を見るだけで、コトバにするまでもない(コトバにする必要のない?)「気持ち」だけが浮かんでは消える。。。
絵に見入って、次々ページを繰るうちに、出会うコトバ「いろんなきもちがうまれてはきえ/きえてはうまれる」
ハッとしました。
そう、キモチは、次々と変わっていくもの。
場面場面の、この絵本の絵のように、絵巻物のように。
そのつど変わっていく気持ちに、リアルタイムで、いつも敏感でいたいと思いました。
子ども達の気持ちに。
自分自身の気持ちに。
そしてまた、ひとつのきもちにとらわれることもよくないことに、気づかされました。
子どもの感覚は、子どもだからこそ、持てる感覚もあって、その感覚があればこその、次々めまぐるしくうつりゆく「きもち」
うっかり、ついつい忘れていた、忘れてはならないことを、「絵」本のチカラと、谷川さんの天才的なコトバで、教えてもらった一冊でした。 (ポピンズさん 30代・ママ 女の子8歳、男の子3歳、男の子0歳)
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