
今日も 朝から おひさまジリジリ、 何日も続く暑い日に、うんざり顔の動物たち。 ウサギのぴょんは我慢できなくなって、おひさまを怒ります。
「やい おひさま! いくら なつだからって まいにち まいにち ぎらぎら じりじり あつくするのは やめてくれ! わかったか!」
すると次の日から雲が出て、おひさまは隠れてしまいました。 涼しくなって、喜んでいた動物たちでしたが、 だんだん元気がなくなってきて…。
猛暑だ、酷暑だと騒がれ続けている、昨今の日本。 暑さに耐える動物たちの心情は、私たちにも痛いほど伝わります。 でも、怒られて悲しい顔のおひさまを見ると、 何だかわがままだったなぁ…とちょっぴり反省する気持ちも出てきます。
…それでも、やっぱり今年の夏も言ってしまうのでしょう。 「あつくて あつくて しかたがない!」
(木村春子 絵本ナビライター)

太陽の恵みに気づくとともに、季節がある喜びや、その季節ならではの体験に目が向くお話です。夏にぴったりのユーモア絵本。
夏です。うさぎのぴょんは、暑くてぐったり。郵便屋さんも大工さんもお百姓さんも、みんな汗だくで「暑い」「暑い」。そこで、ぴょんが山に登って叫びました。「やい、お日さま、暑くするのはやめてくれ!」すると、お日さまは悲しそうな顔をして雲の陰へ…。 ようやく涼しくなって、みんな大喜び。でも、お日さまの出ない日が続くと、「洗濯物が乾かないわ」「お花もぐったりしているよ」「野菜がちっとも育たない」みんなも元気がありません。ぴょんは自分が間違っていたことに気づき、また山に登って呼びかけました。「おーいお日さま!」

夏ってほんとに暑くて暑くて、太陽がでているのが嫌になってしまいますが、かと言って、まったく太陽がでてくれない曇り空ばかりの毎日でも嫌ですね。夏には夏ならではの良さがあって、太陽にもその良さがあることが伝わる1冊でした。 (morimoriさん 30代・ママ )
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