「わたくそは ゴリラです」
いきなり登場したゴリラは、読者に挑戦状を叩きつけてきます。これから何を聞かれても「ゴリラの はなくそ」と言わなければならない、という約束をさせられるのです。
それなら、そうと。思いっきり挑戦に乗ってみるのが正解です。
朝ごはん、なに食べた?
ウンチしたら、何でふく?
きみの顔にくっついているのは?
大きくなったら、何になる?
世界で一番だいじなものは……?
質問の内容は、気軽で簡単なものから、なんだか深そうなものまでふり幅たっぷり。けれど、どんなに考えたって、どんなに照れたって、どんなに抵抗したって、答えはひとつなのです。それはもちろん。
「ゴリラのはなくそーー!!」
このゆかいな参加型絵本を考えだしたのは、普段は絵本編集者として活動をされている田中尚人さん。絵本の世界を楽しむきっかけとなる一冊として、とにかく会話の楽しさが生まれるアイデアをあたためてきたのだそう。
そして、その絶妙な間を生み出すための仕掛けとして重要な役割を果たしているのが、画家・絵本作家である堀川理万子さんの、墨とスポンジを使って描かれたというゴリラとはなくその絵。はじめはふざけた存在として見ていたゴリラのはなくそが、だんだんといつの間にか崇高なものとして見えてくるから不思議なのです。
さあ、つべこべ言わずに参加してみよう。
勝つのはあなた? それともゴリラ?
硬くなった体に、口に、心にも。
一番効果があるのは、大きな声を出すことです。
大人も子どもも、せーの!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
続きを読む