真っ白なしろねこかあさんと、真っ黒なくろねことうさんからうまれたのが、わたし、あかねこ。 他の兄弟は、しろねこ、くろねこ、とらねこ、ぶちねこ、みんな白と黒でねこらしい模様。 私だけ赤い色をしているから、お父さんもお母さんも、みんなが心配して同情ばかりする。 私は、きれいで可愛い、この色が好きなのにな・・・。 まわりと違うからということで、認めてもらえない。あかねこがとった行動とは? 自分だけ違う、ということは、少し切なくて悲しい気持ちにもなるけれど、 一番大切なことは、自分が好きかどうか、なのかもしれません。 あかねこは、自分が好きだから、納得のいく道を自分で切り開いていくことができます。 このお話が、とっても前向きで力強い印象となっているのは、そんなあかねこの行動はもちろん、 西村敏雄さんの描くあかねこの、意志の感じられる魅力的な目の表情の影響も大いにあるのではないでしょうか。 絵本「うんこ!」の大人気コンビ、サトシン&西村敏雄による、また全然違ったイメージの素敵な一冊が届きました。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
家族中、白、黒、ぶち等、ネコらしい色・模様なのに1匹だけ赤い色をしたあかねこ。あかねこ自身は自分の色が好きなのに、みんなは同情ばかりする。自分を認めてもらえないあかねこはある日家を出て、そして、出会ったのは…。
家族に何と言われても自分のことが好きというあかねこの凛としたスタンスに共感できるものがありました。
家族と違った個性として生まれるという話は他にもあったように思いましたが、あかねこほどきっぱりと自分を持っていなかったような気がします。
自分の個性を人と同じように矯正も強制されたくない気持ち。人にも多かれ少なかれあるのではないでしょうか。
それを変えたら自分ではなくなってしまうようなもの。
もし、それが自分の子どものことであるなら、きちんとわかってあげたなって思います。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子9歳)
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