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百年の家」 みんなの声

百年の家 作:J・パトリック・ルイス
絵:ロベルト・インノチェンティ
訳:長田 弘
出版社:講談社 講談社の特集ページがあります!
税込価格:\2,090
発行日:2010年03月
ISBN:9784062830423
評価スコア 4.59
評価ランキング 5,295
みんなの声 総数 31
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  • 大人向け

     ある1軒の家の1900年から1999年までの100年の歴史を、家が自分の歴史を語るようにお話は進んでいきます。
    家の語りは静かですが、100年の間に、結婚式があったり、家族が増えたり、お葬式があったり、戦争があったり、嵐にあったり。
    一日、一日の平凡な営みが歴史を作るんだと、感じられました。
    また、人間が生きることって、なんだかすごい、そしていとおしいとも感じました。
    とても緻密に美しく描かれた絵は、見ごたえがあります。
    秋の夜長、ゆっくりと見て、読んで味わってほしい絵本です。

    投稿日:2010/10/15

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    2
  • 傑作の一言しかありません

    • ジュンイチさん
    • 40代
    • パパ
    • 東京都
    • 男の子12歳、男の子6歳

    表紙の重厚な絵に惹かれて読んだのですが、久しぶりに魂を大きく揺さぶられる絵本に出合いました。
    これは傑作だとしか言いようがありません。
    バージニア・リー・バートンの「ちいさいおうち」を、現実的に時代背景を検証して、家の目線で人の歴史を描ききったものと言えば良いでしょうか。

    物語は、1656年にこの家が建てられたシーンから始まります。
    この年は、ペストが大流行した年。
    その家は、長い年月を経て誰も住まなくなります。
    1900年になり、ここからが本当の物語の始まりです。
    日本で古民家は、なかなか残りませんが、ヨーロッパでは、平気で100年を越す家が存在すると良く聞くのですが、まさにそんな感じです。

    1900年にこの廃屋を見つけたのは子供たち。
    そこから、家の改築が始まり、ここに住む人達は工夫を重ね、強い品種の果樹を育てます。
    結婚、誕生、第一次世界大戦、戦死、第二次世界大戦、子の旅立ち、死と、家はその出来事を静かに見守っています。
    幸せな出来事もあれば、不幸な出来事もある。
    生誕の至福、収穫の喜び、戦争の悲惨さ、別れの悲しみ等等、人々は1日1日を積み重ねていき、それが歴史を織り成していく、そんな当たり前のことを深遠な言葉で語りかけてきます。

    精緻な絵は、重厚で1枚1枚が美術館にあってもおかしくない程の出来栄えです。
    年を追うごとに成長あるいは、枯れ果ててしまう木々、少しづつ手が加えられる家や外溝等の変化も、歳月の重みを丁寧に表現しています。
    エンディングの明るい色調の家への建替えも、明るい未来を暗示しているように感じられました。

    そして、何よりもこの作品の凄さは、文章の力強さにあります。
    4行に纏めた文章は、どれも、心の琴線に触れるもの。
    抒情詩のようにすら思える素晴らしい珠玉の言葉が散りばめられています。

    明らかに大人の絵本です。
    それも上質この上ない作品なので、是非読んで頂きたいと思います。
    感じ方はそれぞれだと思いますが、自分の人生について考えさせられることは間違いないはずです。

    私にとっては、手放すことの出来ない1冊となりました。

    投稿日:2010/10/11

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    2
  • 人々の営みを定点観察で

    ずっしり重いし、すごい絵本だなぁ。
    私も「ちいさいおうち」を思い出したのですが、こちらはもっと科学的かつ歴史的でしょうか。
    「ちいさいおうち」は、お母さんが大好きなんだよと何回読んでも無反応なのに、こちらにはえらく興味を示した娘です。
    よかった。どうしても二人で読みたいと、延長貸し出しまでしてもらって借りて。
    難しい言葉は易しく置き換えながら読みました。

    いちいち、「これは戦争の時?これは、ばあばが生まれてる?これは……」と計算させられましたが、いろいろ考えながら聞いていたようです。
    これ、日本の家屋でも見てみたいなぁ。
    人間の視点ではなく、家の視点での語りというのも心惹くものがありました。

    投稿日:2011/02/19

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    1
  • 人の営みにただ黙って立ち会う

    • たれ耳ウサギさん
    • 40代
    • ママ
    • 群馬県
    • 女の子20歳、女の子17歳、女の子16歳

    みなさんのレビューを読んで、どうしても手に取りたかった一冊です。

    本を開き私たちに見えるのは、どのページも1件の古びた家と
    その周りのほんの少しの丘の斜面。
    そして今にもそこから動き出しそうな人間、動物、木々や草。

    1656年に建てられたその家は、様々な家族が住み、修理が
    繰り返され、やがて住む人のいない廃屋となった。
    見守るのはめぐる季節だけ…

    その家が1900年に子供たちに偶然に見つけられてから
    1999年までの100年の自分史を語ります。

    私たちが目にしているのは、けっして多くの空間ではありません。
    しかしながら、全てのページからそこに住んだ人達の何気ない
    日常生活と喜怒哀楽、時代背景まで、窺い知る事ができるのです。

    昨日と今日は変わったようには見えないけれど、去年と今年は
    少し違う。10年前と現在は確実に変化している。それは良いときも
    あろうそうでない時もあるけれど過不足無く変わってほしい。
    そんな事を教えてもらった気がします。

    1999年、この家は明るい陽射しの中、そこに住む人たちの笑い声が
    聞こえてきそうな、素敵な家に生まれ変わっています。
    またこれからの100年新たな自分史を紡いでいくのでしょう。

    投稿日:2011/01/07

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    1
  • 繊細な描写

    • 風の秋桜さん
    • 40代
    • その他の方
    • 埼玉県
    • 男の子、男の子

    図書館で借りて手にした時、表紙の絵の精密さに見いってしまいました
    ナビの紹介で見ていたときは写真のような感じがしていましたが、実際に「絵」なのだとわかるとそれだけで、感動ものです!
    百年の歴史を言葉少なげに家自身が語っていく重々しさ・・・
    実は1656年という子供に発見されるまでの244年間はいったいどんな歴史を見てきたのかと、本を開きながら考えました・・・
    きっと愚かな人間の仕業を見て来たのでしょうね・・・
    現代的に改築された「家」は石の重厚さと違って、さびしいような感じがするのは、私だけでしょうか・・・?
    便利さを優先するがために破壊を繰り返してきた人間のなすことは、やはりこの程度のことと、警鐘しているような終わり方でした

    投稿日:2010/10/31

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    1
  • 歴史を本格的に習う年頃のお子さんに

    • てんぐざるさん
    • 40代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 女の子15歳、女の子10歳

    すごく良かったです。気になる人はなびの「出版社からの内容紹介」を読んでください。ここに、この絵本の良さが凝縮して描かれています!!

    1軒の家の歴史とともに、人の歴史があり、国の歴史、世界の歴史を感じました。
    それと、この絵本はイタリアの絵描きさんと、アメリカの作家(文章)のコラボでした。お国柄が違うのに、山間部に立つ家のドラマがすごく伝わってきました。
    作品の中で「第一次世界大戦終了」とか、「第二次世界大戦戦下」とか出てきますので、小学校の高学年以上、特に歴史を本格的に習う中学生・高校生のお子さんにお薦めしたいです。

    後、絵がホントに細かくて素敵なので、美術に興味のあるお子さんも、ぜひ、見てほしい絵本です。

    投稿日:2010/07/13

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    1
  • 淡々と描かれるゆえの重さ。

    現代は” The House”。

    1656年に建てられた家が、自分にまつわる人びとを綴りながら、自分を物語るお話。

    結婚、子育て、戦争、巣立ち…人の営みを丁寧に、でもどこか醒めた視線で語る「家」の言葉は心にズーンとのしかかります。美しいのだけれど、どこか影がある絵との相互作用かも知れません。

    生きて暮らす、ということの原点を考えさせられた一冊でした。

    今の私には少し重くて、☆×3と迷ったのですが…よい本である、と思ったので☆×4にしました。

    投稿日:2023/06/27

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    0
  • 100年の歴史を語る家に愛着を感じました!

    • 押し寿司さん
    • 70代以上
    • じいじ・ばあば
    • 愛知県

    100年の歴史を語る家に愛着を感じました。私の生まれた家も

    100年もたった藁ぶきの家でしたが、1900年から1999年まで

    の古い家にも日々の生活があり、人々の暮らしぶりが気になって

    読みました。新しく建て替えられた家にも同じように日々の暮らし

    が刻まれていくので、平凡で幸せな毎日であってほしいと願いま

    した。

    投稿日:2019/12/13

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  • 絵本の醍醐味!!!

    絵本の醍醐味といったら何だろう。。。
    と考えた時、お話はもちろんだが、そのイラストを忘れてはならないでしょう。
    見応えのあるイラスト!!さすがです。
    大人向けの何度も開いてみたくなる、そんな絵本に思いました。
    絵本は子供という印象を覆す、そんな1冊でもあります。

    投稿日:2019/09/01

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  • 巡る季節と時代のなかで

    まずは、美しい絵本です。
    言葉も、絵も。

    一件の家を、長い時間、定点観察しています。
    季節や時代の流れとともに、周りの風景、人間模様、すべてが、少しずつ変化していきます。

    ぼんやりとページをめくっても、細かいところを見ていっても、楽しめる絵本です。

    投稿日:2017/11/09

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