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宮沢賢治の絵本 虔十公園林」 ママの声

宮沢賢治の絵本 虔十公園林 作:宮沢 賢治
絵:伊藤 秀男
出版社:三起商行(ミキハウス) 三起商行(ミキハウス)の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:2014年10月
ISBN:9784895881319
評価スコア 4.62
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みんなの声 総数 25
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22件見つかりました

  • 自然の、ふとしたことに喜びを感じる少年、けんじゅう。ばかにされながらも、他の少年をやりすぎし、親のことを助けていきます。

    ある日、杉をたくさん買ってもらうようねだって、何年もかけて育てます。枝を落として杉並木になり、子供たちに喜ばれます。

    しかし、隣の畑の持ち主から日蔭になるから杉を切れと命令されて断ります。

    やがて、けんじゅうも隣の畑の主もチフスでなくなりますが、その後もずっと残っていくこの林を、けんじゅう公園林と名付けられて、愛されていきます。

    「足りない」と馬鹿にされていたけんじゅうですが、彼のしたことは、「普通」の人よりもよほど素晴らしいことです。

    子供には理解できるかわかりませんが、何度か読み聞かせしていきたいです。

    投稿日:2015/10/10

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  • 馬鹿にされた男が作った林

    いろんなことでつい笑ってしまう、素直な男、けん十。馬鹿にはされていますが、一生懸命働きます。ある日、親に杉を大量に買ってほしいと頼み、親も初めてのおねだりだからと買います。裏の土地に植えて育てたところ、最終的には子供たちの憩いの場、公園として大活躍。本人がチブスで死んだ後も大切になれて残ります。

    地道に暮らしていく男の、こういった、地道に環境保護をしている(そんな大げさなつもりではないんでしょうが)が感動できました。

    7歳にはちょっと難しいですが、意訳しながら読み聞かせしました。良い作品だと思います。

    投稿日:2015/10/10

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  • あたたかい家族

    • みちんさんさん
    • 30代
    • ママ
    • 愛知県
    • 女の子4歳、女の子2歳

    まわりからどんなふうにあつかわれても虔十は…。自然を守って育てて大切なことだけどなかなかできません。いきなり杉の苗を700本買ってほしいと言われても私ならノーと言ってしまうと思います。虔十はとてもあたたかい家族を持っていたのですね。

    投稿日:2015/10/05

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  • 純粋でひたむきな故の強さ

    これは少し足りないとされている虔十の話。
    温かく素朴な雰囲気の絵がストーリーに合っています。
    特に実直で無邪気な感じの人々の表情がいい味を醸し出しています。

    よく建築資材として使われ、結構な樹高になる杉ですが、
    虔十が一生懸命に植えた杉は高さ3メートルくらい。
    常識だと何にも使えない杉林ということになるでしょう。
    しかし、最初虔十が意図したものではないにせよ、普通の杉林では絶対に出せない価値が、この杉林に出てくるのです。
    未来を担うさまざまな子どもたちを育む遊び場として。
    これは虔十が少し足りないからこそ、誰に何をいわれようと、常識を取り払って強く純粋にひたむきに取り組んできたから、できたことではないでしょうか。
    「たれがかしこくたれが賢くないかはわかりません」。本当ですね。
    虔十の実直さやひたむきさが、杉のまっすぐなところと重ね合わせることができると思いました。

    4歳の息子と読みました。
    彼は方言がよくわからなかったみたいですが、
    このような日本語も身体に感じてほしいと思いました。
    また、虔十の、純粋でひたむきさ故の強さも感じてほしいです。
    印象的な絵本です。

    投稿日:2015/10/04

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  • 考えさせられる絵本です

    この本は、どちらかというと子供よりも大人向きかもしれません。
    いろいろな人が存在する事、また、自然を愛すること等、いろいろな事を考えさせられる、そんな本だと思います。挿絵もこの本の内容をわかりやすく表現してあってとても良い本だと思います。

    投稿日:2015/10/03

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  • 純粋さと強い信念

    • みいのさん
    • 50代
    • ママ
    • 東京都
    • 男の子18歳、女の子13歳

    以前この話を読んだ時は、弱い者いじめはよくないこと、そして自然を大切にしましょうという道徳的なメッセージを感じました。
    今回、伊藤秀男氏の子どもの気持ちで描かれたような、素朴で味わいのある絵とともに読んでみると、虔十の純粋でけがれのない心が、強く響いてきました。
    まっすぐに伸びた杉の木や、整然と並んだ杉林のようすは、虔十の純粋さと強い信念を象徴しているように思いました。

    投稿日:2015/10/05

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  •  伊藤秀男さんの絵は、素朴で温かさ、優しさを感じる絵です。宮沢賢治作品の中でも、この「虔十公園林」の絵を描かれたのはぴったりだと思いました。

     虔十は「少し足りない」ためにまわりの人たちから馬鹿にされますが、一方、家族は優しく見守っています。その様子に救いを感じます。そのため、虔十の素直さと笑顔は、消えることはありません。

     杉を植えることを思いつき、何を言われても頑固なまでに杉を育てることを貫く虔十。そこは、いつしか子どもたちが喜んで遊びにくる場所になっていました。子どもたちは見事なまでに、みんな笑顔です。虔十が自然に喜びを見出し、いつも笑っていた、その気持ちが子どもたちに伝わっているのでしょうか?

     何かを意図していなくても、為したことが月日がたって、やがて良い形で実ることがあるのですね。こういう時、小賢しい知恵は無用です。ただ、精神が受け継がれていくのです。止めることのできない大きな流れです。虔十の、美しい自然を愛する気持ちと笑顔が、これからもずっとずっと、街に息づいていくでしょう。本当に、「たれがかしこくてたれが賢くないか」、誰にもわかりません。

    投稿日:2015/10/01

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  • 虔十の幸せを想う。

    • ととくろさん
    • 30代
    • ママ
    • 千葉県
    • 女の子6歳、女の子2歳

    いつでもはあはあ笑っている主人公、虔十(けんじゅう)。
    ほかの子どもらに、その様子をいつも馬鹿にされていました。
    彼が揶揄されながらも植えて育てた杉は、時を重ね、立派な林に。
    その美しい林は守られ、人々にずっと愛され、
    たくさんの幸せをもたらすのでした。

    長い文章であること、
    虔十が少し頭が足りないという描写が重ねてあったり、
    理不尽な理由で死んでしまったり、
    小さい子どもには不向きな内容かもしれません。
    それでもいつか娘に読ませたい絵本です。

    ーーああ全くたれがかしこく
    たれが賢くないないかはわかりません。ーー

    故郷を久々に訪れた若い博士による言葉、
    そして広がる美しい林(見開きを使った昼夜二つの風景)が、
    心に響きます。
    虔十のひたむきさ、自然へのたゆまぬ愛。
    賢治氏の強いメッセージを感じます。

    最後のページには石碑が描かれてあります。
    虔十の偉業を感じながら裏表紙をみると、
    そこには、林がにぎやかな様子で笑う、彼の影が。
    馬鹿にされようが、名誉を受けようが関係なく、
    子どもらが林を楽しむのを、そっと見られるだけで、
    虔十はじゅうぶんに幸せだったのですね。
    普段、人の評価を気にして小さくなってばかりの私には
    彼の笑顔と黄色く塗られた林がひときわ輝いて見えました。
    その素朴さと雄大な自然に
    心を正されたような気持ちにもなる絵本です。

    投稿日:2015/09/29

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  • みんなの虔十公園林

    • てつじんこさん
    • 30代
    • ママ
    • 愛知県
    • 男の子5歳、男の子3歳

    虔十って,いくつになってもとても素直な人なんだと思いました.どんなに周りの人たちに冷やかされても,いじわるされても,純粋で素直なままでいられたのは,お兄ちゃんをはじめ温かい家族があったからなのかなと思います.

    虔十が杉苗700本買って欲しいととんでもないことを言ったときに快くOKしてくれたお父さん,そして百姓の冗談を真に受けて枝打ちした虔十に,「いい焚きものができたな」と笑って言ってくれるお兄さん.周りから,少し足りない虔十と思われていることは知っていると思いますが,虔十をきちんと一人の人間として認めてくれています.

    虔十の杉林が,地域の子ども達の恰好の遊び場となり子ども達を育み,これからの時代を担っていく人々を誕生させたなんて,すごいことです.
    少し足りなかろうがどうであろうが,自分の信念を通した虔十と,それを支えてくれた家族があったからこそ,虔十公園林はこれだけすばらしく,多くの人の愛する場所になったのだと思います.

    投稿日:2015/09/26

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  • 本当に大切なもの

    虔十(けんじゅう)は、いつも笑っていて、周りから、少し知恵が足りないと思われています。そんな虔十が杉苗を700本、親にねだって家の裏に植えました。

    笑われようと馬鹿にされようと、懸命に杉の苗を育てる虔十。冗談半分に言われた枝打ちも真に受けて、林のようになってしまいますが、そこは子どもたちにもってこいのあそび場になりました。子どもたちの遊ぶ様子を嬉しげに眺める虔十。 

    隣から木を切るように迫られた虔十は頑としてその要求を断り、身をていして林を守りますが、その後病気で若くして亡くなってしまいます。 

    そして20年の歳月が流れ、村には昔の面影はこの子どもたちの遊び場以外にはどこにもなくなってしまいました。 ある日この村出身の博士が里帰りをして、この林を見て子供の頃を思い出します。そしてこの遊び場の大切さに初めて気づいて、この林を虔十公園林と命名し、子供たちのために永久に保存することを提案します。

    自然を壊すことは簡単ですが、元に戻すことはとても難しいことです。ふと、「木を植えた男」を思い出しました。黙々と育て続けることの意義深さ、何も見返りを求めずコツコツ努力することの大切さ、そういったものを神仏が見届けていて、ほんとうのさいわいをもたらしてくれるのだと思いました。

    投稿日:2015/09/25

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