私はすごい絵本だな。と、思いましたが、下の子は「うへ〜」といっていました。
小さな女の子(主人公のネル)を、実のお母さんが全くかわいがってくれずにさげすむシーンや、
せっかくかわいがってくれていたお父さんが早死ににしてしまうところなどに、重たさや嫌気を感じたようです。
でも、いい先生にめぐり合うことで、ネルの人生も開けたんですね。
人と人とのめぐり合わせというものを考えさせられました。
読めばわかることですが、この絵本は、クーニーが3年もの歳月を費やして調べ上げたルーズベルト大統領(1930年から1940年代に4回もアメリカの大統領に選ばれた人)夫人・エレノアの伝記絵本です。
アメリカ大統領夫人のお話なんて、日本の子どもたちはピンとこないかもしれませんが、このお話は大統領夫人として、いろいろやってきたすごい功績の話ではなく、早くに親を亡くして、どちらかと言えが心が恵まれていなかった子ども時代を描いた作品なので、
児童虐待などが叫ばれる今日の日本にも、理解できるところは多いと思います。
正直、ファーストレディになるような人が、こんな過去を持っているなんて思わなかったです。
内容が濃いうえ、文章が長めなので、高学年以上のお子さんにお薦めします。また、アメリカの歴史や世界の情勢に興味のある人もどうぞ。