描き込みすぎない絵、女の子ならではのおしゃれのセンスなどに、海外の絵本らしさがよく表れていると思いました。
第1子と第2子はどちらが得かというのは、永遠のテーマのような気がします。
夫は第1子なので、親の愛情を一身に受けるのが当然だった毎日から、いきなり、注目をあびる小さな存在があらわれて、何かにつけ「お兄ちゃんでしょ、我慢しなさい」「お兄ちゃんでしょ、膝の上は赤ちゃんに譲りなさい」などと言われる毎日になるときの、あの絶望的な気持ちは、経験した第1子にしかわからないと言います。
私は第2子なので、親の愛情を一身に受ける期間が全くない第2子は、最初から兄弟で仲良くシェアすることが前提で育っているのだから、第1子の方が独占できる期間があった分、多くの愛情を受けているのではないかなと思います。
そんなこんなで、絵本の姉妹も仲よくしているようで、お姉ちゃんが妹を自分のいいように扱っていたり、妹も妹なりに自我が強くてケンカになったり・・・。姉妹で過ごすと毎日こんな感じでしょうね。
お姉ちゃんの一部始終を見ているから、妹は実は立ち回りがうまかったりというのも定番。お姉ちゃんが妹を赤ちゃん扱いして、自分は大きいのだから、ママの真似をしておしゃれの練習もしていいけれど、あなたはまだ早い!と優越感に浸るところなど、思い当たることばかり・・・。クスッと笑いながら、あるあると思いながら、一気に読めてしまいます。
最後のページでは、一日をずっと一緒に過ごしたであろう二人が寄り添って眠っています。なんだかんだ言っても、姉妹がいるっていいよね。大好きだよ。また明日あそぼうね・・・。と夢みながら眠っていそうです。そんなほんわかした気持ちになったら、毎日のイライラも少しは解消されて、家族の良さを思い返せそうな気がします。
「おとうと」ガイドブックという続編が出るといいな・・・。