「ざしきぼっこ」 みんなの声

タイトルのざしきぼっこは、座敷わらしのことでした。
妖怪が出てくる絵本ですが、全然怖くないです。
ざしきぼっこの女の子の顔色が、少し青ざめているところが気になりますが、主人公のけんたの優しさに触れて、ざしきぼっこたちの嬉しそうな顔がかわいらしいお話です。

武田美穂さんの描く表紙も双子のざしきぼっこが可愛いなあと思って図書館から借りてきました。妖怪なので怖い感じはするのですが、けんたとの会話も遊びも普通の幼い女の子に見えました（笑）よもぎだんごのお礼もきちんと言っているし、ぶちうまにのせてもらったお礼も言っているし、礼儀正しいし、優しいざしきぼっこだなあと思いました。

こわいおともだちシリーズとありますが、全然怖くありません。
座敷童子のお話を盛り込みつつ、けんたとのやり取りが温かい雰囲気で描かれています。
シリーズは他にかっぱやかみなりどんなどがあるので、妖怪のお話を読んでいく第一歩として良いかもしれませんね。

かっぱぬま、ざしこぼっこ、かみなりどんと順番に読むと
登場人物（動物）のこともよくわかって
面白いと思います。
かわいいふたりのぼっこがけんたと出会うお話です。
ぼっこたちは、ぶちうまさんが、お気に入りになって
ぶち馬さんの部屋で暮らすつもりのようです。
一人暮らしのおじいちゃんは、けんたがいない時も
馬小屋に行けば、にぎやかでいいですね。

最初、３歳の子に読もうとしたら、表紙絵を怖がって聞きたがりませんでした。子供にとってはちょっと怖いかな？武田美穂さんの絵本は好きな絵本が多い子なのですが。ということで、上の５歳の子だけに読みました。
うちにざしきぼっこがいると暮らしが良くなるというのは知っていましたが、いなくなると落ちぶれてしまうのは知りませんでした。たしかにそれはちょっと怖いは怖いですね。そして悪い人は嫌いで、いい人が好きなのね、納得。

「こわいおともだちシリーズ」とありますが、武田美穂さんの描くざしきぼっこは、かわいらしくてちょっと笑えます。
シリーズの１作目『かっぱぬま』にでてくるかっぱや犬もちゃんと登場するところが楽しいですね。裏表紙の見返し部分には「かっぱぬまむら」の地図まであり、おはなしの世界がどんどん広がっていく感じがします。
今度はどんなおはなしかな？と、続編が楽しみなシリーズです。

宮沢賢治のお話にもざしき童たくさんあります

この絵本は武田美穂さんのおはなしで　かわいい絵になっています
けんたは　じいちゃんのいえにだんごをもつて泊まりに出かけます
そこで出会った　ざしきぼっこはかわいい女の子がふたりおちゃわんと　おはしを持ついます
でも　あっというまに　姿が見えなくなるのです

不思議です
おじいさんに　話を聞くと　ざしきぼっこに親切にしてあげると　暮らしが良くなるのです
ところが　お金持ちになると　人間が変わってしまって・・・・欲がでて
人をだましたりするのです
ざしきぼっこが　いなくなると　もとのように　貧乏になると言うのです
これは　人間の　欲や　怠惰にたいする　戒めですね

けんたのいえにやってきた　ざしきぼっこ　けんたは　どうなるかな？
余韻が残ります・・・・・

このお話は、かわいい座敷童の女の子二人のお話でした。この座敷童が来たら生活が楽になったりお金持ちになったりしました。うちの子はそれを見て「僕の家にも座敷童こないかな〜！」って言っていました。こんなかわいい座敷童ホントにいたらいいですね。

武田美穂さんが描くと、ざしきぼっこも可愛い妖怪に変わりました。
ある意味家の守り神であるざしきぼっこですが、双子姉妹でけんたの友だちになって親しめる存在。
むしろ、前作のかっぱとブチ馬がさりげなく登場しているところに怖さを感じました。
沼のほとりには、他にも妖怪が住んでいそうですね。