いやいやいや…。すごい絵本でした。
良かったです。
この淡々とした語り口調は邦訳の際考えられたのでしょうか。それとも、原文自体、そういう雰囲気をまとっていたのでしょうか。
この文体での世界観が何より素敵で、こういう語り口調だからこそ、いつのまにか読み手や聞き手は物語のなかへいざなわれていくのではないでしょうか。
高学年くらいの読み聞かせにお薦めですが、1ページ内のテキスト(文字)の量がやや多めなので、持ち手が震えてくるし、
文字が絵に同化して読みにくいところもあるので、事前準備をしっかりしておかないと大変なことになりそうです。
アントニオが2階の個室部屋が気になって覗いているシーンは、出来るだけゆっくり子どもたちに見せてあげたいです。
(すごくこだわって色々描かれています)
普段は人間たちのそばへやってこない森の動物たちが、肉食動物も、草食動物も、果ては人間という垣根を越えて、
みんなが湖に避難してきたシーンは、なんともいえない静かな迫力がありました。