『長くつ下のピッピ』など、リンドグレーンは小学生中高学年向けの作品ばかりかと思ったら、幼稚園の子でも楽しめる本があったのですね。6人の子供たちが、2歳のシャスティーンを喜ばせてやろうと「こどもの日」をします。そうすれば、他の日に自分たちが遊ぶときに邪魔をしないだろうという発想がいいです。でも、何をしてもシャスティーンは泣いてばかり。シャスティーンのお母さんに注意されて、みんな一所懸命考えます。自分たちでなく2歳の子が喜ぶこと……人の立場になるって難しいことです。最後は無事にシャスティーンを喜ばせることができて、子供たちが一段と成長した様子がうかがえます。こういう体験、最近の子供にはなかなかできません。うらやましいです。