まほうのさんぽみち(評論社)
絵本が大好きな女の子とパパの、幸せであたたかいお話。
きみとぼく(文溪堂)
谷口智則さん最新刊 全然違う「きみ」と「ぼく」の物語
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モンゴル放牧民の生活は、大自然とともに営まれているのでした。 作者が描く世界は水墨画の幽玄さで物語を包み込んでいました。 少女アローハンに命を助けられた子羊ホンゴルは、まるで兄弟のように生活をともにするのですが、大地と空に浮かぶ雲のように、象徴的でした。 アローハンは大人になり結婚して母になります。 ホンゴルも何びきもの子羊の親になります。 大吹雪という自然の猛威にホンゴルは命を失いますが、その死を受け入れるのも 、自然とともに生きる人たちが乗り越えていかなければならない厳しさなのでしょう。 墨の黒を基調に描かれた絵本で、色調は抑えられているのですが、終盤の青空と雲のえが、とても鮮やかでこの絵本と物語を印象づけていました。
投稿日:2015/04/06
モンゴルの大草原を舞台にした少女と羊の物語です。 「スーホの白い馬」も横長の絵本でしたが、やはりモンゴルの大草原を表現するには、こうした横長のサイズでないと無理なのでしょうね。 椎名 誠さんの書評が表紙にあります。 「モンゴルの草原と、そこに生きる人々を、動物たちを、雲を、風を、これほど見事に描いた作品を見たのは初めてだ!」とありますが、正にこの言葉に集約されていると思います。 椎名 誠さんは、TVで良くモンゴルで馬に騎乗しているのを見たことがあり、その思いは強いのでしょう。 作者の興安(ヒンガン)さんは、モンゴル出身で、東京芸大の日本画研究室で学んだとあり、水墨画とモンゴルの雄大さとのマッチングは特筆できるものだと思います。 自然の厳しさといのちの大切さも教えてくれる絵本で、読後感の爽やかさは何とも言えず心地よいものになるでしょう。
投稿日:2008/06/22
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