親と子の写真絵本E。
このシリーズでは珍しく、水中写真となっており、撮影者主体の文章となっています。
マナティーは哺乳類で、暖かい泉などで暮らしており、
今回はアメリカのフロリダの泉が舞台です。
あとがきにも書かれてありますが、野生動物であるにもかかわらず、
人懐っこく、撮影中も「あそぼ」と言うかのごとく、自然に近づいてくるマナティー。
その様子が、アングルからも見て取れます。
その親近感が、写真からも文章からも感じられます。
人魚とも思われていたという、マナティーの名前は知っていましたが、
しっかりと観察するのは初めてで、なるほど、でした。
水中であるのに、クリアな写真もびっくりです。
のんびりと暮らすマナティーの様子もよくわかりましたし、
人間の近くに住むが故の、生々しい傷跡からのメッセージもきちんと受け止めたいです。
表題に込めた、撮影者の想いが伝わってきました。