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急行「北極号」」 パパの声

急行「北極号」 作・絵:クリス・ヴァン・オールズバーグ
訳:村上 春樹
出版社:あすなろ書房 あすなろ書房の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:2003年11月
ISBN:9784751519998
評価スコア 4.73
評価ランキング 1,150
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  • 小さな銀の鈴

    村上春樹さんにはたくさんの翻訳本もあります。そのなかにはクリスマス関連の本も数多くあって、この絵本もそのひとつです。
     原作はアメリカで1986年に出版されたもので、原作者であるオールズバークの絵本はこの本のほかにも村上春樹さんの訳で読むことができます。

     物語はクリスマス・イブの真夜中。一人の少年がサンタのやってくるのを待っています。友達はサンタなんていないって言いますが、彼はそんなことはないと思っています。
     そんな少年の前に現れたのが、急行「北極号」です。なんと堂々とした車両でしょう。彼は急行「北極号」に乗って、遠くサンタに逢いにでかけます。もちろん、少年はサンタと出逢うことができます。だって、彼はサンタがいることを信じていたのですから。
     それどころか、サンタから特別に贈り物を、それはトナカイのソリについている小さな銀の鈴でしたが、もらいます。でも、この鈴の音はお父さんにもお母さんにも聞こえません。サンタクロースを信じている人にしか聞こえない鈴なのです。

     教訓めいているかもしれません。子供じみているかもしれません。それでも、オールズバークの絵はそのことを詩的に描くことで、温かなクリスマス絵本に仕立てあげました。こんな絵本を贈り物にもらえたらどんなにうれしいでしょう。
     信じるということ。それはクリスマスだけにかぎらず、日常のさまざまな場面で大切なことです。ところが、その大切さを私たちは忘れがちです。子供だった頃にサンタクロースの存在を信じたように、おとなになってもそれを思い出すこと。
     絵本は子供だけのものではありません。村上春樹さんという人気作家の手を借りて、たくさんのおとなたちに読まれることも悪いことではないでしょう。

     あなたには、まだ少年の銀の鈴の音が聞こえますか。

    投稿日:2022/12/25

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  • 濃厚なファンタジー

    オールズバーグの絵は、シャープさとは対極にある画法で味わいがある。
    写真でいうと、「眠い写真」とでもいうのだろうか、デジタル写真では作り出せない、単焦点で少し甘いフォーカスで作り上げる、昔懐かしい写真の世界。
    それだけに、言葉に出せない味わいがあるのである。
    そして、物語も少し濃厚な熟成タイプ。決してクリアなドライさではない。
    自分はワインのような絵本だと思う。

    この物語は、クリスマスにピッタリの絵本ではある。
    しかし、ストーリーと絵が微妙にずれているのはなぜだろう。
    とてもハイグレードな味わいである。
    そして、最後の鈴だけがやけにはっきり見えている。
    子どもの心に響く鈴。大人には聞こえない音。

    そうなのです。クリスマスは子どもの心でこそ幻想的で神秘的。
    サンタクロースの住む北極点にまで行けてしまう。
    この本は、少し赤みのある灯火の下でじっくりと読み聞かせるのに向いているような気がします。

    投稿日:2009/12/25

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  • 珠玉の一冊

    • ジュンイチさん
    • 40代
    • パパ
    • 東京都
    • 男の子12歳、男の子6歳

    この作品は、トム・ハンクスの主演で映画化された『ポーラー・エクスプレス』の原作。
    クリス・ヴァン・オールズバーグの作品では、『ジュマンジ』『ザスーラ』と3つが映画になっています。

    大人になった僕の回顧録という形式で、サンタの存在を信じていた僕が、クリスマス・イブの夜中に寝ないでサンタの登場を待っているシーンから始まります。
    そして、家の前に現れたのは、急行「北極号」
    とても幻想的な北極点の町への旅が始まります。

    まさに、オールズバーグのパステル画が、クリスマスの様々なシーンと見事に溶け合っていて、見るものの心を虜にすることでしょう。
    何と言っても、僕が欲しがったプレゼントが、サンタの橇についた銀の鈴だったことに感銘を受けました。
    だって、サンタと過ごした証が欲しかったのですから。

    小学校1年の次男は、僕が鈴をしまったローブのポケットに穴があいていて、鈴が無くなってしまうシーンで、口をあけて驚いていました。
    それくらい、引き込まれてしまうお話なのだと思います。

    最後の頁は、何度読みかえしても心に響く文章です。
    村上 春樹さんならではの素晴らしい訳だと思います。
    『以前は僕の友達はだいたいみんなその鈴の音を聞くことができた。
    でも年月が経ってしまって、もうその音は誰の耳にも届かない。
    サラはある年のクリスマスにそれを振ってみたが、彼女にさえその美しい音は聞こえなかった。
    僕はもうすっかり大人になってしまったけれど、鈴の音はまだ聞こえる。
    本当に信じていれば、それはちゃんと聞こえるんだよ。』

    珠玉の一冊と呼ぶに相応しい1986年コルデコット賞受賞作品です。
    クリスマスに是非読み聞かせして下さい。

    投稿日:2008/03/01

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